概要
人類からは『ベターマン』とも呼ばれる亜人種。人類を超えた霊長類と認知される。ラテン語で『夢』、『夢想』の意。全員が赤い目であるのが特徴。
並外れた長寿に高い身体能力、『リミピッドチャンネル』と呼ばれる三番目の会話、『変身態』と呼ばれる形態への変化能力など、様々な特殊能力を有しており、その力や肉体の性質は一般的な生物の枠を超越している。その存在は紀元前から人類の有史上において度々確認されており、人間に酷似した姿から一応は霊長類の一種として扱われているものの、繁殖力に於いては劣っている。その為に人が認識出来ない場所に於いて単独で暮らす場合が多い。
しかし、彼らもまた地球の生命であることに変わりはなく、生命維持のためにD型アミノ酸を利用している…のだが、それらは閉鎖空間の人の遺体から発生する『アニムスの花』からしか摂取が不可能で人類との共生が必須であり、彼らを全て滅ぼす事は地球人類を全て死に至らしめる同義語でもある。
地球生命の免疫機能のような役割を果たしており、それらの存続に関わる重大な出来事が起こった際に出現し、脅威の直接排除や関係する人物への警告などを行う。その間に人間が奇妙な殺戮を繰り返し落命する現象アルジャーノンが必ず頻発する。
劇中、地球の全生命を滅ぼすことを最大の目的とする存在カンケルの出現と共に姿を現すが、ラミアを除き滅されている。
『覇界王~ガオガイガー対ベターマン~』では、来るべき決戦に備え、横浜中華街の居住区域に拠点を置き、新たな同士を集結させていた。
メンバー
ラミア
CV:子安武人
本作のもう一人の主人公。二十代に見えるも実年齢は百歳を越える。彩火乃紀を影から見守り、その危機を度々救う。一族の中でも特に優れた力を有しており、他の面々からは次代の長として一目置かれている。
『勇者王ガオガイガーFINALGGG』では、パピヨンに『リミピッドチャンネル』を介した念を地球の人々の祈りと送っている。
また、『覇界王~ガオガイガー対ベターマン~』では海中に没する覚醒人剴号の外で浄解モードの護と邂逅し、近いうちに危機的状況に陥る事を警告する。
セーメ
CV:川上とも子
若い女性の姿をしているが、物語開始前にカンケルに敗れた影響で力を失っている。ラミアとは信頼関係にあるのか、よく行動を共にしている姿が描かれている。
ボダイジュ
CV:矢尾一樹
修行僧のような姿をしている。一族の戦士であり、パキラ老の護衛も務める。カンケルへの対処を最優先事項と判断しており、彩火乃紀を守ることに拘るラミアを嫌っている。
パキラ
CV:中田和宏
老人のような姿をしている。ソムニウム一族を率いる長老。予知能力を有しており、カンケルの出現を予期、ラミア達にその対処を命ずる。
この他にガオガイガーDVDBOX購入者特典であるZdiskで新たに数名確認され、『覇界王~』13話で容姿と名称が判明した。
ライ
オービットベースに侵入し、アルジャーノン感染者を拉致した吟遊詩人風の男。
流暢に喋る真似を得意とする。
ガジュマル
褐色肌の少年。ボダイジュに似た雰囲気を持つ。
短絡的なのか、無数のアニムスの実を苗床の人間無しに採取してラミアに届けている。
シャーラ
見た目は赤ずきんを纏った女子高生。手には長剣を持っている。
ソウキスの実の力でESウィンドウとよく似た〈ソウキスの路〉を開くことが出来るものの、往来には相当のダメージをもたらす。
ヒイラギ
動物の毛皮を纏った大男。
リミピット・チャンネルから発する口調は優しい。
ユーヤ
光で全身を纏っている女性型ソムニウム。
2010年にベターマン・ルーメの姿(セーメの時とは違いクラゲ型の異形態)でラミアと共に護の前に現れた。
羅漢
モンゴルの民族衣装風の姿で槍状の武器を持った孤高のソムニウムで性格はまさにマッドサイエンティストと言っていいものである。
ボリビア中央西部にある<セプルクルム>でアニムスの花や地上ではもう絶滅している動物達を研究し、アルジャーノン発症者の脳内インパルス等を利用してフォルテの実(ラミア曰く偽りのフォルテ)や通常では誕生することが無い新種のオウグの実をつくりだした。
ペクトフォレース・サンクトゥスの力を使い 他者の細胞を無理矢理結合させることで動物達と「合体」して巨人になることが出来る。
(発想としては勇者シリーズを含むロボットアニメで様々なメカが合体することでパワーアップすることに近いが、強制的に組み替えられた変化であり生物から嫌がられている)
ちなみにアニムスの実への耐性はラミアと同等らしい。
ソムニウム変身態
『アニムスの花』から発生する実を摂取する事で変身する異形の姿。通常の状態でも特殊能力を有するが、この形態により、より優れた身体能力と戦闘に適した固有能力を行使することが可能となる。単純な変身とは異なり、『ソムニウムの肉体そのものが変異する』というよりも、『変異した外殻に乗り込み操縦している』と表現した方が正しい。紗孔羅曰く「生きている様で生きていない」。D型アミノ酸で構成されている関係上L型アミノ酸の毒性攻撃は皆無である。肉体自態は肝硬変に近く細胞核もふたつあり、分裂回数も倍。
そのため、役目を終えた後は本体が変身態から脱出、空となった変身態は繊維化して抜け殻となり白い灰と化して、放棄される。反面、体力を消耗するのか、元の姿に戻った後はしばらく休眠状態となり、この間の無防備状態が弱点と云える。
耐性がある個体ごとに細部が異なっている。
ネブラ
ネブラの実を食したラミアの変身態。飛翔が可能。
- サイコヴォイス
物質の固有振動数に対応した周波数の超音波を放つことで特定の物質のみを破壊する必殺技。頭部のクラッシュウィッパーで相手を叩くことでその固有振動数を調べる。マイクサウンダースシリーズの『ソリタリーウェーブ』はこれを参考にしている。
アクア
アクアの実を摂取したラミアの変身態。水中戦に特化しており、ネブラが空を飛ぶよりも速く500ノットで泳ぐ。水を操る能力を有しており、水の無い場所でもある程度戦える。
- サイコフルード
相手の遺伝情報を解析し、それを基にその細胞に自滅命令を送ることで死滅させる必殺技。遺伝情報は相手の体液を鰓から取り込むことで解析する。カンケルも似た効果を持つ能力で生物を殺害するが、あちらは発動に制約が無く即座に発動する。
フォルテ
フォルテの実を摂取したラミアの変身態。『シンプル・イズ・ザ・ベスト』を地で行く純粋な強さを持ち、固有能力も相俟ってソムニウム変身態としては最強の戦闘力を有する。禁忌を犯した人間が条件であったと思われていたが、少々事情が異なっていたようである。
「覇界王~」では羅漢もフォルテの実を所持しており羅漢自身もフォルテに変身した。
だが、こちらは無数のアルジャーノン感染者を実験材料にして人工的に構築させた1個のみの試作品であり、体色も異なる。覇界王との直接対決に於いてはもうひとつ生成が完了され、ラミアに使用される。
- サイコグローリー
相手の物質崩壊点を頭部のスライディングサーベルで突くことによってそのまま粉砕する必殺技。シンプルであるが故に他形態に比べて発動の制約が緩く、非常に強力。
オルトス
フォルテの上位主でオルトスの実を摂取した変身態。カンケルを倒せる唯一の形態とされており、ソムニウムの中でも限られた者にしかその変身に耐えることはできない。寿命がなく永久に分裂し続ける生殖細胞によって構成されており、即死必須のカンケルの攻撃に文字通り『耐える』ことが可能。
但し、フォルテの実を3つ揃え生成する事が条件であり非常に希少価値が高い。
- サイコバース
頭部のファイアリングサーベルを相手に刺し、遺伝情報を一気に引き出すことで死滅させる必殺技。カンケルに再生する暇を与えず、一瞬にして滅する。
ルーメ
ルーメの実を摂取した変身態。ひとつの実に房ごと分けられているのが特徴。力を失ったことで本来の姿になれなくなったセーメは、これによって一時的に本来の姿に戻れる。光熱や電磁波を操る能力を有するが、他の変身態に比べると戦闘能力は低い。また、変身出来る回数には限りあり、何らかの制約もある。
だが、『覇界王~』に登場した海月もユーヤが変化したルーメであり、個体ごとに形状が異なる。
トゥルバ
トゥルバの実を食したボダイジュの変身態。空気や気圧を自在に操る能力を持ち、戦士であるボダイジュらしいより戦闘に適した形態。
「覇界王~」ではガジュマルもトゥルバに変身できる。
- サイコカーム
対象物に真空波と圧縮酸素弾を交互に間断なくぶつけることで、圧力効果によって破壊する必殺技。
ポンドゥス
ポンドゥスの実を食したパキラの変身態。引力を操る能力を持つが、カンケルによって瞬殺されたため詳しい能力や必殺技などは不明だったが、ヒイラギも耐性を持っている事が明らかになり、メビウスの輪に似たオブジェ状の姿のベターマン・ポンドゥスに変身した。
アーリマン
ライがアーリマンの実で変身した姿。合掌造りの木造建築を人型にした姿をしている。
オウグ
羅漢が自ら造り出したオウグの実を使い変身した姿。角の生えた青鬼のような姿をしている。
ベターメン
ソムニウム達が覇界王との闘いの際に羅漢のペクトフォレース・サンクトゥスの力を使い”ファイナルフュージョン”した形態。
"ベターメン"の名はGGGの阿嘉松滋長官がベターマンの複数形から勝手に命名したものである。