概要
名前は「クーアッハクーアッハ」というその鳴き声から由来したとされている。1785年のある記録では鳴き声は「マスティフの滅茶苦茶な吠え声に似ていた」と記されている。
体高135cm程度だが、最大の特徴的はシマウマの仲間でありながら身体の後ろ半分に縞がなく茶色一色であることである。脚とその付け根は白色で、他にも歯の形や耳が小さいなど馬と共通の特徴を有しており、発見当初はどちらに近縁なのか不明だったが、近年のDNA解析により、現生シマウマの中でも、日本の動物園でおなじみのグラントシマウマと同じサバンナシマウマの一亜種である事が判明した。しかし、なぜ身体の後ろ半分に縞がないという進化の仕方をしたのかについては未だに不明である。
現在の多くのシマウマと同様、数十頭単位の群れを作って生活していた。同地域には同亜種のバーチェルサバンナシマウマが生息していたが、混じり合うことなく別々の群れを作っていたらしい。
ヨーロッパ人がアフリカに進出してからは、美味な肉を食料、皮を靴・袋等に加工するために乱獲された他、生息地の開発などで大幅に個体数を減らし、1861年に野生絶滅した。ヨーロッパには動物園に持ち込まれた個体がまだ残っていたものの、繁殖させるには個体数があまりに少なすぎ(暴れた雄を殺処分してしまったりなど)たせいで徐々に個体数が減り、オランダのアムステルダム動物園に唯一残った雌が1883年(1882年ともいわれ、どちらが正しいのかはっきりしない)8月12日に死亡し、絶滅してしまった。
しかし1984年に剥製から採取した肉片から遺伝子配列が分析され、1986年に事務局を南アフリカ共和国ケープタウンに設置し、サバンナシマウマの中でもクアッガに近い個体を集めて交配することでクアッガを復活させようという「クアッガブリーディングプロジェクト」が発起された。現在は同国のカルー国立公園やエランズバーグの農場などにて繁殖がおこなわれており、2005年には良く似た縞模様の個体が誕生している。
余談
「映画ドラえもん のび太と雲の王国」にて、絶滅動物として紹介された。(その時、フクロオオカミ(タスマニアタイガー)においかけられていた。)