プロフィール
概要
私立月臣学園高等部の1年生で、長めのもみあげと耳のピアスが特徴。
ある時学園内で起こった事件の犯人にされてしまい、自力で解決へと導いたのだが、それを機に失踪した兄・鳴海清隆が関わっていた「ブレードチルドレン」と呼ばれる子供たちを巡る問題へと関わっていく。
人物像
学力や運動もそれなりに優秀で、特に推理力・判断力・洞察眼に優れる。
生活適応能力が高く、趣味の料理はかなりの腕前であり、失踪前の兄や現在の義姉・鳴海まどかの生活管理をしている。
小学生時代には「天使の指先」という異名をとるピアニストとして名を馳せた事もあるが、表舞台から消えて久しい。
と言うのも、彼は「何をしても兄・清隆の劣化コピーのようになってしまう」という劣等感を抱いており、ピアノはそれを自覚する切っ掛けとなったものだからである。もっとも、そうした感情を抱くまでは熱中していたのも事実であるため、諦めきれずに時折人知れず弾いている。
この『劣化コピーのよう』というのは原作のストーリー上で大きな意味を持っている。
最初の事件が切っ掛けで結崎ひよのに絡まれる事が多く、どこにいても探しだされるため、観念して新聞部の部室に通っている。
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出自(ネタバレあり)
その正体は鳴海清隆のクローンであり、年齢に2桁の差がある双子のテストボディである。鳴海兄弟の母親は自身がピアニスト生命を絶たれた過去から、当時名声のピアニストだった清隆のピアニスト生命を案じ、清隆の体のどこが悪いのか、そして清隆が怪我をした部位を移植するための存在として歩を生み出した。
歩が『清隆の劣化コピーのよう』なのも生み出された理由から必然であり、そもそも清隆に奪われるために生まれてきた存在だった。故に清隆がピアニストを引退した時点で鳴海兄弟の母親にとって歩の存在価値は無くなり、父親はそんな歩を哀れみの目で見ていたのである。
更に歩の対となる「悪魔の弟」ことミズシロ火澄と共に世界初のクローン人間であるため、技術的にはまだ欠陥が多く不完全であり、20歳まで生きられない運命を背負っている。
歩と境遇を同じくする者は火澄をおいて他に存在せず、ブレード・チルドレンより遥かに惨酷な運命を背負っている存在であった。
最終的には全ての真実を知った上で、絶望の中で希望になる選択をする決意のもと、火澄を切り捨て、自身「オリジナル」たる清隆との対決に勝利する。
それから2年後には不完全なクローンであることの代償である身体の崩壊が始まっており、入院生活を余儀なくされ、左腕も動かなくなっている(目が見えなくなることもあると発言している)。
他人(特にブレード・チルドレン)の幸福のために自ら残酷な運命を歩み続けることを選んでおり、ハッピーエンドとは言い切れない結末を迎えたのだった。
ちなみにアニメ版では上記の設定は語られていないため、原作よりはまだマシな境遇なのかもしれない。