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三十年式歩兵銃

さんじゅうねんしきほへいじゅう

三十年式歩兵銃(さんじゅうねんしきほへいじゅう)とは、明治30年(1897年)に日本で開発・採用された大日本帝国陸軍の小銃である。

基本データ

全長1275mm
銃身長 790mm
重量3850g
口径6.5mm
装弾数5発

概要

近代の国産連発式小銃として設計・開発され、日露戦争において日本陸軍の主力小銃として活躍した。

開発者は、日本陸軍軍人および男爵有坂成章中将で、日本初の国産小銃である村田銃の開発者である村田経芳少将の退役後の後継者でもある。

彼が開発したこの三十年式歩兵銃は、以降の日本軍で開発された多くの小銃の直接・間接的な母体となり、その系統である三八式歩兵銃』『九九式小銃などの小銃は、欧米では「アリサカ・ライフル(Arisaka rifle)」と呼ばれている。

また、三十年式歩兵銃と同時に採用された三十年式銃剣は、独特の細長いシルエットから「ゴボウ剣」と呼ばれ、「格闘戦の日本軍」の象徴となった。三十年式銃剣は、少しずつ姿を変えながら1945年の終戦まで使用され続け、1960〜70年頃に自衛隊から九九式小銃が完全に姿を消すとともに役目を終えた。

後継型 派生型

海軍陸戦隊向けに三十年式歩兵銃を小改良したもの。

後に日本軍小銃の特徴となる遊底覆いが初めて装備された。

三八式歩兵銃

海軍銃の開発経験と日露戦争の戦訓を元に改良したもの。

同時に開発された三八式実包を使用する。

騎兵、輜重兵向けに三八式歩兵銃の銃身を短く切り詰めたもの。

三八式騎銃を元に、より馬上での扱い易さを向上させた。

独特なスパイク銃剣が人気である。

三八式歩兵銃を元に狙撃眼鏡を付けて狙撃銃としたもの。

九九式小銃

情勢の変化によって三八式実包の威力不足が問題となり初めたため、7.7mm口径の九九式実包を使用し、威力を増大させたもの。以前の銃と比較すると機械加工による精度が飛躍的に向上し、個体差が著しく少なくなった。

この銃の為に開発された九九式実包は、もともと九二式重機関銃で使用されていた九二式実包を歩兵銃用に改めたものであった。

九九式小銃の銃身を切り詰めて、扱いやすくしたもの。

実際の生産数はこちらの方が著しく多かったため、従前の長い銃身のものは「長小銃」、この銃が「九九式小銃」と呼ばれた。戦後からは、紛らわしい為、長銃身のものを「九九式長小銃」、切り詰めた物を「短小銃」と呼ぶことが一般的となった。銃身をこの銃より短く切り詰めた騎兵銃型も試作されたが反動が極めて大きかった貯め採用されなかった。

生産された九九式小銃の中から特に精度が良い物を選抜して狙撃眼鏡を取り付けて狙撃銃としたもの。

長小銃型と単小銃型がある。

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