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三十五年式海軍銃

さんじゅうごねんしきかいぐんじゅう

三十五年式海軍銃とは、明治35年(1902年)に日本で開発・採用された大日本帝国海軍の小銃である。
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概要編集

海軍が海軍陸戦隊向け正式採用銃を更新しようとした際に、南部麒次郎によって開発されたボルトアクションライフル。総生産数は約38,200丁ほど。

当時、海軍は陸軍と同じく三十年式歩兵銃を使用する予定だったが、マガジンが砂や泥で頻繁に給弾不良を起こしたり二重給弾を起こし、エキストラクターの破損や、陸軍よりも頻繁に整備するうえで特別な工具が必要なボルトは複雑過ぎると様々な問題を抱えていた。

また当時の弾薬は品質が悪くケースの破裂により発射ガスが吹き出すことがあり、やけどすることがあった。

これにより1900年か1901年に東京砲兵工廠に改良するように要請、これを受けて南部麒次郎の主導で改良されたのがこの銃である。また、そのついでとして海軍で扱いやすいように鍔を変更した三十五年式銃剣も開発された。


変更内容としてはリアサイトをオーストリア式に近い頑丈なタンジェントサイト、手動水平開閉式の遊底覆い、繭型のボルトハンドル、より跳ねるマガジンフォロワー、取っ手付きのボルトセーフティなど。


日露戦争や第一次世界大戦に用いられ、その後は三八式歩兵銃へ世代交代すると、軍事教練用として海軍関係の各所へ払い下げられた。その後、本土決戦が近づくと部品節約のために機関部が再利用され、後の世では 三十五/二十年式小銃 もしくは アリサカライフルM1902/45 と区別される戦時急増小銃へと生まれ変わった。


主なバリエーション、派生型編集

三十五/二十年式小銃

本土決戦用再利用モデル。アリサカライフルM1902/45を短縮して02/45ライフルとも呼ばれる。シリアルナンバーやダストカバーなどが無く、九九式普通実包もしくは海軍九二式7.7粍実包が扱えるよう7.7mmに口径拡大されていたり、九九式短小銃などに似たラダーサイトに変更されている。海外では沖縄戦で投入されてアメリカ軍に鹵獲されたものが知られており、アメリカの銃器愛好家の間では、海軍が本土決戦に備え九九式小銃を元にレシーバーを鋳鉄製に変更した「海軍九九式特短小銃」とは明確に区別されて取り扱われている。


性能編集

全長1273mm
銃身長797mm
重量4.2kg
使用弾薬三十五年式海軍銃弾薬包(6.5×51mmR)
装弾数5
口径26口径

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