九九式小銃
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きゅうきゅうしきしょうじゅう
1930年代中頃に大日本帝国で開発された小銃。
第一次世界大戦以降、世界恐慌などがあったものの各国の軍は急速な機械化が為されていた。
大日本帝国に於いても例外では無く機械化が進められていたが、同時に当時使用されていた三八式実包の威力不足という問題に直面する。
そこで、新しい主力小銃として全長凡そ1260mm 銃身長797mm、九二式重機関銃と同じく口径を7.7mmとした九九式小銃が開発された。
九九式小銃は陸軍の各部隊へ送り出され、受領した将兵は強力な威力の新小銃に大きな期待を寄せた。
従来の三八式歩兵銃では何発も撃ち込まないと撃破できなかった自動車も、九九式小銃ならエンジンに1発当たればエンジンブロックを叩き割って撃破できたのだ。
しかし、九九式小銃は3万8千丁ほど作られたところで製造が中止され、銃身を140粍切詰めた九九式短小銃へ移行した。
そんな中でも九九式小銃は存在感を… 見せることは無かった。何しろ九九式短小銃は終戦までに250万丁作らている。
自然と「九九式小銃」といえば短小銃を意味するようになり、逆にそれまでの九九式小銃は長小銃と呼ばれて特に区別されるようになった。
厳密には九九式短小銃は九九式小銃の派生型に当たるのだが、数の差だけは如何ともし難く、「九九式短小銃の前にちょろっと作られた銃だね。紛らわしいから”長”の字つけちゃお」という不憫な扱いを受けている。
しかし、実際問題として長銃身型と短銃身型の区別が必要とされる状況で単に「九九式小銃」と言えばどちらを意味するのか分からない。
哀れ九九式小銃(長銃身)…
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