雷公鞭
らいこうべん
概要
雷公鞭とは、安能務訳の『封神演義』に登場する宝貝であり、原作となる封神演义には一切登場しない。
一振りで四方八方に稲妻を走らせることのできる強力な鞭であり、その破壊力があまりに高いため仙人たちは申公豹に手が出せないでいる…と言う設定。
普段は申公豹が手に持つ払子の中に仕込まれている。
作中では「四象陣」に外側から攻撃して風穴を開けた。符陣を外側から力ずくで壊したのは雷公鞭が唯一である(内側から爆破したり焼き払った宝貝は他にもある)。
これを原作とした藤崎竜の漫画版ではスーパー宝貝の一つとして数えられ、中国全土の空全てを覆い尽くすほどの超範囲と破壊を引きおこししたり数キロの山も丸々消滅させる通天砲の倍以上の威力をたたき出しても全力にはまったく程遠い状態であった。
最低出力でありながら空間さえ破壊しており、最終盤でも猛威をふるっていた。
第一話に登場した宝貝が最終話まで一度もパワーアップしないまま最強であり続けたという、漫画史上でも稀有なアイテム。
ちなみにこのマンガではサーティーワンアイスのオバケのような形状をしている。
また、基本的に宝貝をもってしても魂魄体(肉体を失い魂だけで動いている、俗に言う幽霊としての状態)には(魂魄に作用する特性でもない限り)危害を加えることはできないが、雷公鞭の雷はそんな魂魄体ですら焼き尽くすことが可能であり、それ以外にも、「最初の人」の一人である女媧が所持し、破壊力・破壊性質の両面で雷公鞭すら上回る「四宝剣」でもダメージを通せなかった怠惰スーツを着て眠る太上老君すらも、雷公鞭をスタンガンとして使うことで電気ショックで叩き起こせたり、地球に満ち大地の中を流れる「龍脈」と呼ばれるエネルギーラインの噴出点である霊穴を、ある天然道士を除けば唯一、破壊(未開通霊穴の場合は開通)することが可能であったりと、当作品中の全宝貝の中でも、破壊力だけでなく特異性でも極太の一線を画している。