KLMK(КЛМК)とは冷戦期のソビエト連邦で開発された迷彩服である。
正式には夏用迷彩つなぎ(Камуфлированный Летний Маскировочный Комбинезон)の略で、カーキ色の軍服の上から着用する。
綺羅びやかなイメージがあるソ連軍の軍服はパレード時や平時のものであり、戦時には徹底的に隠密性が重視された徽章と階級章に付け替える。
しかしながら、カーキ色の軍服は夏の青草に伏せると大変目立つ為にこのような緑色の迷彩服が支給された。
KLMKは迷彩服の名前であり、厳密には迷彩柄の名前ではない。
この迷彩服に使用されている幾何学模様は「白樺迷彩/Березка(Berezka)」と呼ばれるもので、緑と白の2色デジタルパターンの幾何学状の迷彩である。一説によれば世界で初めて実用化されたコンピューター設計の迷彩柄だという。
KLMKは薄手でフード付きのつなぎ服で、腰部にベルト通しが付くほか、尻ポケットが1個付く。
臀部は開放が可能であるため”大”を致すときでも上半身を脱ぐ手間がない。リバーシブルで、裏面は暗視装置に対して効果があるとされたが詳細は不明。
一方で生地が薄手であるため、耐久性に関してはやや神経を使う部分がある。
つなぎ型のものは主として応集兵向けに支給され、特殊部隊向けには2ピース型はKZM、化学戦向けのKZSも存在したほか、KGBの国境警備隊向けに同じ迷彩柄で色違いの戦闘服が支給された。
1960年頃に演習の様子を記録した映画には登場している。南オセチア紛争の頃まで同様のものが使用されていた息が長い装備であった。
1980年代地上軍。