機体解説
地球連邦軍の一大反抗作戦であるオデッサの決戦に破れ、戦いの舞台が宇宙へと移りつつある時期に開発された『衛星軌道上から大気圏に突入し、地上・海上の敵に対して奇襲攻撃を行うこと』を目的とした特殊兵装である「モビルダイバーシステム」の機動管制ユニットである。
名前の由来は後述に記載されている機動管制ユニットにズゴックが使われているのが理由。
ズゴックが採用された理由については、水陸両用MSとしての気密性や装甲の堅牢性及びジェネレーター出力の高さだけでなく、他の水陸両用MSには無い、水中・大気中でも稼動可能なハイブリッド・エンジンを搭載していたことによるものである。だが実際には殆どの地上拠点を失ったことによって使い道のなくなった水陸両用MSを再利用するという側面があり、計画当初は別の機体(恐らくゲルググ)を使用する予定だったらしい。
衛星軌道上から降下したモビルダイバーシステムは任務終了後にLWC(後述記載)を投棄、ガウ級攻撃空母等に収容され、戦闘データとパイロットを回収した後はゼーゴック本体も地上にて廃棄されるという完全な「使い捨ての兵器」であった。
モビルダイバーシステム
このシステムはズゴックの上半身を利用した機動管制ユニットと大量兵器コンテナ(LWC=Logistics Weapon Container)により構成され、両者は管制ユニット側のパイロンにて接続されており、このLWCに高機動性能を与えることにより新たな対地攻撃兵器としている。
このコンテナは本来物資搬入に用いられていたもので、コンテナを変更することで兵装を交換出来る。劇中では3種の兵装が登場していた。
劇中での活躍
ジオン公国軍海兵隊ヴェルナー・ホルバイン少尉がテストパイロットを務め、合計で4回評価試験を行った。当初は604技術試験隊「ムスペルヘイム」で実施されていたが、1回目の試験のときゼーゴックの射出直後に母艦であるムスペルヘイムが撃沈されたために2回目から4回目の試験は603技術試験隊「ヨーツンヘイム」にて実施された。
「ヨーツンヘイム」にて続けられることになった評価試験だが2回目・3回目は共に失敗している。オリヴァー・マイ技術中尉はゼーゴックの評価試験を中止すべきと考えていたが結局続行、4回目の試験では急遽転用された試作拡散ビーム砲「クーベルメ」のコンテナを装備して試験を行う。試験途中にサラミス級巡洋艦と遭遇するもそのまま大気圏に突入し、ジャブローから打ち上げられた連邦艦艇を垂直落下によって下方から攻撃、マゼラン級戦艦1・サラミス級巡洋艦4の同時撃破という大戦果を上げる。
だがその帰還途中に回収予定先だったガウ攻撃空母を迎撃に出てきたコアブースターII・インターセプトタイプによって撃墜され、ゼーゴックも追撃を受けて被弾し海上に墜落、ホルバイン少尉共々消息を絶った。
元々急造兵器であるが故に運用上の問題や課題点が多く、コンセプト自体にも無理がある事、加えてゼーゴックを扱いこなせるだけの高い技量を持ったパイロットの不足といった事情等から公国軍はこれ以降の試験を打ち切ることになった。
武装
『機動管制ユニット』
・腕部メガ粒子砲×1
『LWC』
・大型ミサイル×4
・28連装ロケットランチャー「R-1(アール・アイン)」
・試作拡散ビーム砲「クーベルメ」…MA用のビーム砲を改造したとされているがこれはビグ・ザムの両側面に搭載されているメガ粒子砲を使用しているとの説がある。
ゲームでのゼーゴック
劇中ではやや不遇の扱いだったゼーゴックだが、「ギレンの野望 アクシズの脅威」ではクーベルメによる砲撃が可能な超兵器として登場。アプサラスの存在をなかった事にしてしまう程の猛威を振るってくれる為、かなり重宝する。ある意味ギニアスの夢を否定する存在であるとも言えよう。
「ガンダムアサルトサヴァイヴ」では劇中を再現したEXステージで登場。初見の場合、クーベルメによって一撃で撃墜されることがままあるので注意が必要。
「Gジェネレーションスピリッツ」では、ほとんど詰め将棋のような独立マップで登場。ランダム性が絡んでくる、セーブ&リセット前提の難易度はトラウマものである。
自軍で生産して使用する場合、宇宙と空中の双方に適性があり、更にゲームの仕様上、第2兵装の8連装ミサイルが非常に強力である事から、主力兵器としての運用も可能である。但し3Lというサイズはネックになるが。
関連イラスト
関連タグ
ズゴック ヨルムンガンド ヒルドルブ ヅダ オッゴ ビグ・ラング