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イリーナ(アルスラーン戦記)の編集履歴

2017-09-23 18:51:52 バージョン

イリーナ(アルスラーン戦記)

あるすらーんせんきのいりーな

田中芳樹の小説「アルスラーン戦記」の登場人物。

田中芳樹小説アルスラーン戦記」の登場人物。

CV: 中村ひろみカセットブック版) / 岡村明美OVA版) / 茅野愛衣日5アニメ版)


概要

マルヤム王国の内親王。父はマルヤム国王ニコラオス四世、母は王妃エレノア。姉にミリッツァがいる。

白く秀麗な顔立ちに黄銅色の髪が特徴的な美しい姫君だが、眼病によって視力を失っているため、瞼は固く閉ざされている。

過去に交流したヒルメスを慕い続け、亡国マルヤムを逃れた後はわずかな供とともにパルス国内を旅する。


経歴

イリーナは不治の病によって視力を失い、恐らく厄介者として隔離されながらマルヤムの首都・イラクリオンにある王宮の離宮で暮らしていた。あるときイリーナは、その離宮でひとりの少年と出会う。彼こそは火事で焼死したと公表されていた隣国パルスヒルメス王子そのひとであった。密かな交流のなかでしだいにヒルメスに惹かれていくイリーナだったが、やがてヒルメスを外交上の火種と見なしたニコラオス四世は彼をイラクリオンから追放した。イリーナは嘆き、彼女のささやかな恋は潰えたかのように思われた。

マルヤムはもともとイアルダボート教国であるが、教義のちがいを理由に、パルスに先んじてルシタニアの侵攻を受けた。混乱の中、イリーナの両親にあたるマルヤム国王夫妻はジャン・ボダンと聖堂騎士団によって焼殺される(パルス暦319年)。イリーナは姉ミリッツァに伴われて、ダルバンド内海に面したアクレイア城で二年もの間籠城するが、やがて味方の裏切りにより落城。ミリッツァは妹に女官長ジョヴァンナらをつけて内海へ逃がし、自らは投身自殺した。

イリーナの乗った船はダルバンド内海をさまよい、パルス暦321年4月にはパルス国ダイラム地方に漂着。イリーナはここで出会ったゾット族の若者メルレインを護衛に加え、かつての想い人ヒルメスを探してパルスをさまよう。

紆余曲折を経てヒルメスと再会し保護された彼女は、アルスラーンアンドラゴラス三世との王位争いに敗れてすべてを失ったヒルメスとともに流浪の旅に出る。それはイリーナにとってはささやかな幸福の日々であり、ヒルメスにとっては野望に疲れた心身を癒す雌伏のときとなった。


「イリーナどの、あなたの髪にはさぞ黄金の冠がふさわしかっただろうに」「ヒルメスさま、わたしは王冠などいりませぬ。そのようなものが必要ないほど、いまは幸福でございますから」(7巻5章6節)


日5アニメ版との差異

日5アニメ版「アルスラーン戦記」において、イリーナは第二期「アルスラーン戦記 風塵乱舞」の第3章「征馬孤影」で初登場。原作小説でもわずかしか描かれていなかった少年時代のヒルメスとの間に繰り広げられた淡い恋模様が回想シーンで描かれたが、設定や時系列が原作と異なる。

  • イリーナがマルヤム辺境の貴族に預けられ、アクレイア城で生活している点。原作小説では彼女は国都イラクリオンの離宮で生活しており、ヒルメスと初めて出会ったのもそこである。
  • ヒルメスがマルヤムから離れた理由が、ルシタニアによるマルヤム侵攻である点。原作小説では、王位継承権を持つヒルメスが隣国パルスとの争いの火種となることを懸念したニコラオス四世が、ヒルメスを疎んだためとされる。
  • ルシタニアのマルヤム侵攻にヒルメスが(侵攻側として)かかわっていない点。原作小説では、ヒルメスはほんの短期間しか交流していないイリーナのことを記憶しておらず、ルシタニア陣営に参画してマルヤムに侵攻した。

荒川弘版では、ヒルメスの思い出の女性として存在が匂わされているものの、未登場である。


別名・表記ゆれ

イリーナ


関連タグ

アルスラーン戦記 田中芳樹 荒川弘

ヒルメス メルレイン

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