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「おれはゾット族のメルレインだ。殺されたのがくやしいなら、いつでも化けて出ろ」



田中芳樹小説アルスラーン戦記」の登場人物。

CV: 中原茂カセットブック版) / 子安武人OVA版) / 日野聡日5版)


概要編集

ゾット族の族長ヘイルターシュの息子であり、その死後は族長代理を務める青年。アルフリードの異母兄にあたる。初登場時19歳。

鋭い視力の持ち主で、クバードをして「の技だけなら万騎長にもなれる」と感嘆せしめるほどの弓の名手。自称「パルスで二番めの弓の名人」

妹と同じ赤毛に黒い布を巻いており、秀麗な顔立ちをしている。誠実さと責任感を兼ね備えているにもかかわらず、常に不機嫌そうな表情をしているように見えるため誤解されやすい。アルフリード曰く「頭がいいのと性格がわるいのと、両方そろってる」。

ひ弱いほどしとやかな女性が好みだが、中々理想とする女性に巡りあう事ができずにいる。


経歴編集

可愛げがない」(クバード談)為か、父ヘイルターシュとの折り合いは悪く、生前の父は娘であるアルフリード後継者として指名していた。アルフリード本人にはそのつもりはなかったが、メルレインは父親のその指名を現実のものとして受け取っていたようである。


第一部(7巻「王都奪還」以前)編集

パルス暦320年12月、メルレインと仲間たちは父ヘイルターシュとその部下たちが何者かによって殺害されているのを発見、ゾット族は族長の急な代替わりを迫られる。長男であるメルレインがそのままゾット族長の座についてもおかしくなかったが、彼は死体が見つからず行方不明のままの妹アルフリードが次期族長であるとし、彼女の生死を確かめるために単身旅に出る(この間、ゾット族では6人の長老たちが重要事項を合議で決定することになる)。

ダイラム地方での万騎長クバードや旧マルヤム王国の内親王イリーナ、そしてアルフリードの所在を知るルシタニア騎士見習いエステル・デ・ラ・ファーノエトワール)らとの出会いを通じて、メルレインはアルスラーンのもとに馳せ参じる。兄妹の再会が実現した後は、アルスラーンの王都奪還に協力して戦った。


第二部(8巻「仮面兵団」以降)編集

王都奪還以降、アルフリードが引き続き族長の襲名を拒否し続けているため、メルレインは「族長代理」としてゾット族をまとめる。

正規のパルス軍を動かしにくいと判断される事態にはゾット族を率い、遊撃部隊としての役割を果たしている。活動範囲は主にパルス東部、ときには国境を侵してチュルク等に潜入することもある。その働きぶりはまさに族長であるが、当人は「族長どの」と呼ばれるたびに「族長代理だ」と律儀に訂正する。


父に疎んじられていた立場ながら、ヘイルターシュを討ったのが銀仮面卿ヒルメスだと知ると、彼のことを「父の仇」と認識するようになる。

その後、ヒルメスはただ父のみの仇にとどまらない存在になるのであるが……。


妹との関係編集

もともとの性格が違いすぎるせいかぎくしゃくしがちで、アルフリードは自邸を訪れるメルレインと顔を合わせていると「気づまり」であると記述されている。

ただ、アルフリードは父親に殴られるメルレインをかばおうとしたり、メルレインはアルフリードの恋路を気にかけるような言動をしたりと、作中で登場するほかのキャラクターたちの兄弟関係と比較すると、遥かに健全かつ良好な関係と言えそうである。


関連タグ編集

アルスラーン戦記 田中芳樹 アルフリード クバード

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