「君は勉強をしなかっただけなのだ。本当は天才なのだ!」
演・中田譲治
概要
武装頭脳軍ボルトの首領。
本名も国籍も不明。過去(写真に写る姿からみて近代)にある有名大学を首席で卒業したらしき描写があるくらいで、作中では素性やボルト結成に至った過程については語られていない。
科学アカデミアで最も優秀な学生である月形剣史(ケンプ)、仙田ルイ(マゼンダ)をスカウト、更に自ら志願してきた尾村豪(オブラー)も幹部として受け入れた。
見た目は中年に見えるが、実は相当な高齢で、過去に11人の優秀な頭脳の科学者を自分の元に呼び寄せ、「千点頭脳」に育成した後、その頭脳を奪い取りヅノールームにセットし、その力で若さを保っていた。
戦闘描写はほぼ皆無なので、戦えばどれくらい強いのかは不明だが、指輪からビームを放ちヅノーベースから地上を攻撃することも可能で、離反したアシュラとマゼンダの粛清に使用している。また、レッドファルコンのファルコンセイバーで串刺しにされた際に、口からビームを出してふっ飛ばしている。科学者としてはギガブレインウェーブ、タイムマシン等を発明している他、ギルード星、チブチ星という架空の星の存在を完璧に設定する、ギルード語を創作し自らもマスターする、天才とギャグキャラを両立させた宇宙人ロボット(おそらくは生体メカの類)を生み出すなど創作力にも優れ、単独で頭脳獣を作り出したこともあり、比類なき天才であることは疑う余地もない。
その真の目的は12個の千点頭脳を集め、全人類を一度に洗脳するギガブレインウェーブ装置を完成させることにあった。このギガブレインウェーブを使い、途中で妨害された為にほんの僅かな時間ではあったが戦隊シリーズ初の地球征服を果たしている。この時は天宮勇介以外のライブマンのメンバーまでもが、平伏してビアスの名を連呼するという悪夢のような光景が描写された。
育成法
真に見込んだ人物は相応に遇してプライドを刺激しつつ、当て馬をそれ以上に優遇することで危機感を煽るという手法を多く用いる。その当て馬も、適度に機能するレベルに育つまで年単位の育成をする、ほぼ小学生レベルから勉強させるなど気が長いことも行うが、そのように手間暇かけて育ててもより刺激の強い当て馬候補が出現するなど状況が変わったり、本人の自滅などによりもはや本命の刺激にならなくなったと判断すると、あっさりと切り捨てる。
終盤のビアスのセリフからすると、最初からケンプかマゼンダのどちらかを千点頭脳候補と考えていたようで、オブラーもアシュラも前者2名を発奮させるためのサブポジションでしかなく、ギルドスとブッチーに至っては、(十字架剣の存在からおそらくオブラー・アシュラに対しての意味も含む)カンフル剤程度の役割(つまり当て馬の当て馬)であった。
ギガブレインウェーブ
十二個の千点頭脳から放射されるエネルギーを受けて増幅されたビアスの脳派をさらに増幅して照射し、人間を意のままに操るシステム。物語開始時点でドクター・スミス、ドクター・カトー以下の十一人の千点頭脳を納めたカプセルがシステムにセットされており、九割方完成していた。48話でケンプの頭脳を得たことによって完成する。
末路
48話終盤では少年の姿に若返り少年王ビアスと名乗るも、もう一度やり直したいと願ったケンプや他の千点頭脳の反逆により、生命エネルギーを吸われて本来の年老いた姿に戻ってしまう。
年老いた彼は文字通りヨボヨボであり、戦闘はもちろん一人ではまともに歩くことすらできない有様であった。
最後の頭脳獣であるデンシヅノーも倒され、ガッシュに支えられて辛うじてヅノーベースに逃げ込むも、そのヅノーベースも崩壊を始めていった。
老衰で目も見えなくなったビアスは、基地の爆音を自分を称える花火であると言ったガッシュの優しい嘘に安堵しながら、自身を讃える声という幻聴を聞き続け最後を遂げたのであった。
備考
アニメ「ケロロ軍曹」で日向冬樹が「フユキング」名でビアスのコスプレをしていた事があった。
中田氏もギロロ伍長役でレギュラー出演していた。
ちなみにケロロ小隊はライブマンと同じカラーリングである。
また、中田譲治氏は海賊戦隊ゴーカイジャーにビアスをオマージュした宇宙帝国ザンギャックの科学者ザイエン役で出演している。その回は超獣戦隊ライブマンのイエローライオン・大原丈がゲスト出演した回でもあった。