概要
CV:アイザック・ヘイズ(英)、ブラザー・コーン、小林正寛(日・WOWOW版)、木村雅史(日・FOX版)、平井善之(日・無修正映画版)
本名はジェローム・マッケロイ。スタンたちの通うサウスパーク小学校の食堂で働く調理師。
町内では数少ないアフリカ系。いつもコック帽を被っており、髭面で、恰幅の良い体格をしている。
4バカが「こんちわシェフ」と言い、シェフが「ヨォ、坊主ども」と返すのがお決まり。
人物
『サウスパーク』では数少ない常識ある大人であり、生徒の言動が不適切であればキチンとそれを注意し、また生徒から相談を持ち掛けられることも多い。相談の内容は主に男女関係についての事柄が多い。
黒人民権運動に賛同するなど社会活動にも積極的に参加する一方、過激な黒人運動には距離を置くなど良識的バランス感覚を持ち、主人公の悪ガキ4人組を含めた町の住民たちからの信頼はとても篤い。
その一方で、好色が過ぎるという欠点もある。カートマンの母・リアンを含め、彼と関係を持った女性は多数。ちなみに、彼とやって満足しなかった女性は一人としていないという。
アフリカ系らしく、歌を歌うのが得意であり、本国版・日本語吹き替え版と共にしびれるほど上手い。
しかし、時にピー音が連発されるほど歌詞が卑猥なため、子供たちに歌詞の本意が通じることはあまりない。
子供たちへのアドバイスも、大人故の含蓄はあるもののアダルティーな例えが多く、正しく伝わらずに騒動の原因になることもある。
降板への道
シーズン1第1話からのレギュラーキャラであり、当初は他の大人たちと同様に非常識な大人の一人であった(主に女性関係の面で)が、s01中盤から常識的な大人としてスタンらに助言するという人物像が確立した。
s10e01「The Return Of Chef」にて、入会したスーパーアドベンチャークラブで少年愛者となるよう洗脳されてしまい、一旦サウスパークに戻ってくるものの、最終的に絶命して物語から退場することとなる。この回以降は一切登場していない(再登場フラグは立っていたものの、200回記念編にすらも登場することはなかった)。
降板の理由
この回は製作の背景が特殊である。
長年シェフの声を務めたアイザックが「サイエントロジー」という新興宗教の信者であったため、しばしばサイエントロジーを侮辱的に扱った製作陣と対立し、2005年放送のシーズン9をもって番組を降板。
「サウスパークと言えばシェフ」という声も多くある中での降板はファンからも惜しまれた。
2006年、アイザックはこの件に関し、「信仰というものは人々にとって神聖なものであり、常に敬意を払われるべきだ。40年に渡って市民運動をしてきた者として、人の信仰や習慣に敬意を払わないショウに協力することはできない」とコメントしている。
しかし、その後製作者側からの強い要請もあり、アイザック自身も「いつかはサウスパークに戻る」という旨を告げていたものの、2008年に脳梗塞のため逝去。結局、彼がサウスパークに戻ってくることはなかった。
s10e01では最終的に
- 吊り橋から転落して岩肌に何度も打ち付けられた上に、
- 腹に折れた木の幹が突き刺さり、
- 顔面の皮膚と片腕をピューマ・片足をグリズリーにそれぞれ食いちぎられ、
- 二頭に左右から引っ張られたことで胴体が裂け内臓が露出、
- 挙句「人間は死ぬとウンコ漏らすって聞いた!まだウンコ漏らしてないからきっと生きてる!」とカートマンが言った直後に便失禁を起こす
という、悲惨という言葉さえ生ぬるいあまりにも残酷な末路を迎えるが、その遺体はSACのメンバーによって回収・改造され、漆黒の拘束具で全身を覆ったサイボーグへと生まれ変わった。
この回ではアイザックを裏切り者扱いしている一方で、カイルの言葉を通してカルトに嵌った親友(シェフ=アイザック)を助け出そうとするが叶わないという現実と、アイザックへの感謝の念、そして真に憎むべきはSACであるとする製作者側の主張が描かれている。