概要
厳密には伝統宗教に含まれないものを「新宗教」、その中でも主に1970年代以降に創始・発展した団体を「新新宗教」と呼ぶ。
「新宗教」には19世紀発祥のある程度の歴史を持つ団体も含まれており、日本では主に江戸時代末期以降のものを「新興宗教」と指す場合が多いが、幕末期の教団は他よりも扱いが良い傾向にあり、例えば天理教は市名にまでなっている(見方によっては国家神道よりも歴史が長い事になる)。
さらに、近代になって伝統宗教から様々な事情により新しい教団が分離・独立した例もあり、そのような教団を伝統宗教と分類すべきか、新宗教と分類すべきかが一様に定まらない場合もあることにも注意が必要である。例えばイギリスのセブンズデー・アドベンチスト教会は19世紀に興ったプロテスタント系教会であり、ミサを土曜日に行うという独特の教義を持つが、主流のプロテスタント系教会からは正統教会として扱われている一方で、儀式の特異性などから研究者や所在国によっては新宗教として扱われる場合もある。
新しい宗派が叩かれるのは世の常であるが、20世紀以降の宗教は、科学的・無神論的な価値観が(主に西欧で)広まりきった後に始まったという弱点がある。伝統宗教であれば「大昔の人が言ったことだから科学的じゃないのは仕方がない」と弁解可能だし、そもそも布教活動をしていないことも多いが、新興宗教はそれがやりにくい。
よって科学に反対するか、疑似科学で取り込むかという、どっちへ行っても苦しい選択を迫られる。
また資本主義の確立後に生まれたことで金稼ぎのシステムが異様に発達しており、財産を失う人も多い。
歴史もなく規模もまだ小さい団体が、ニュースで報じられ有名になるのは犯罪がらみによることが多い。
そのため、伝統宗教と比べ、マイナスイメージで見られることも少なくない。
新宗教諸教団が「新興宗教」という語を嫌うのも、ニュースなどで取り上げられるうちに悪いイメージがついていたためである。悪い、というほどでなくとも、ネタ的に用いられることも多い。
これも彼らからすれば嫌う理由になるだろう。
pixivでの用法
実在の新興宗教に使うタグ、というより、コミカルなものユニークなものをネタ的に「新興宗教」とタグ付けされている。
実際の宗教でないもの(ドナルドなど)につけられる「宗教」タグに近いニュアンスである。