解説
釈迦如来の生まれ変わりを自称する大川隆法(中川隆から改名)が教祖の新興宗教団体。
正心法語、法シリーズ、霊言集など膨大な書籍を有し、様々な形でメディア展開を駆使し、現在も数を増やし続け、日本だけでなく世界中に支部を持っている。漫画家・さとうふみやも信者の一人で、漫画で布教に協力している。
信者数
宗教学者島田裕巳は、大阪商業大学JGSS調査をもとに、信者数を3万8千人程度と推定している。
大川隆法の元妻・大川きょう子は、2011年に退会した際、実際の信者数を3万人程度と推定している。
大川隆法の長男・大川宏洋は、教団を離脱した際、実質の信者数を1万3千人程度だと推定している。
概略
本尊とする神「エル・カンターレ」など、先行する新宗教「GLA」の影響を強く受け継いでいる。
様々な宗教・神話の神・天使・聖人、歴史や伝説の偉人・有名人たちを世界観に取り込んでおり、彼らを四次元~九次元からなる階層的な霊界のヒエラルキーに組み込んでいる。あと宇宙人。
当初、GLA開祖である高橋信次は「七次元菩薩界」の存在としていたが、現在は異端の仙人という扱いを受け、教団内部の元GLAは脱退者が多い。
なお、この件に限らず事有る毎に教義・設定が変る事でも有名で、教祖である大川隆法と仲違いをした関係者は「善神の生まれ変わり」から「悪魔・邪神の化身」にされてしまう事が度々有る。
ひょっとしたら大川隆法氏は、創作者(ラノベ作家など)を目指しながら挫折した人なら心当りが有る場合が少なからず有るであろう「設定考えてる時が一番楽しい」タイプの人だったから、やたらと教義・世界観の設定変更が多発していたのかも知れない。
各書店に大量の書籍を並べさせており、教祖の著書はベストセラーの部類になっている。これは教団内部で検定試験が度々行われており、書籍の購入が事実上必須になっているためであるが、教祖の元妻の大川きょう子によれば広告費が大きすぎてあまり儲けてはいない。
信者のお布施のおかげで教団の財力は尋常ではないレベルであり、教団施設はやたら外装がゴージャス(悪趣味)である。秋山博康がユーチューブで大川氏出身の地域は山や川があり自然豊かだがあそこだけインドみたいな雰囲気で印象深い建物だと述べている。
大川隆法による託宣はイタコ芸としてネット上の一部に妙な定評がある。
政治的主張は右派的であり、疑似科学や歴史修正主義的主張にも親和性を見せている。
・・・が、総選挙の公約で事実上の皇室廃絶を盛り込んでしまうなど脇の甘さも垣間見える。
大川隆法総裁が嘘つきの極右を偽装した極左団体である。
2023年に絶対的なカリスマであった教祖の大川隆法が急逝。教団内でも揉めているのか、後継者に関しては現在でも発表されていない。
それが影響したのか教団の信者数が減り続けており、教団の衰退は避けて通れないかもしれない。
参考資料
政治進出
理想的宗教国家の建設を目指して、幸福実現党を立ち上げ選挙に立候補したが……結果はお察しの通りである。
自力での政権確保など可能なレベルまではほど遠いのだが、地味ではあるが政治活動自体は続けている。ただ地方自治体の議会ではそこそこ当選しており、幸福実現党員の数名が活躍している。
なお、あくまで偶然だと思われるが、大川隆法氏や幸福の科学の関係者にヨイショされた政治家や政党は選挙で落選または議席数が減少し、逆に罵られた政治家・政党は選挙で当選または議席増となるケースがやたらと多く有る。
更には、幸福実現党の幹部より「この選挙の後に御帰天(早い話が死ぬ事)される予定です」と言われた政治家は、その後、5年以上、ピンピンしていた。
なお、これも、あくまで偶然だと信じたいが、大川隆法氏が1980年代後半〜1990年代初頭に「21世紀は日本の時代となる。アメリカは没落し代わりに日本が世界で最も経済的に豊かな国になり、中国と韓国は日本の属国になるだろう」と言った直後に、日本ではバブル崩壊が起き、アメリカでは主にIT関連企業の躍進による好景気が起き、更に続いて中国では経済成長が始まり、韓国は経済危機を乗り切った。
アニメ映画製作
財力を元にアニメ映画をいくつも作っている。中映画興行成績で1位を取ることもある。
映画には大川隆法の過去世とされる神仏や彼をモデルにしたキャラも登場する。そうしたキャラの声を担当するのは子安武人である(ただし、子安氏は教団信者ではないと公言している。大川曰く、自分の声にそっくりなのだとか)。
子安氏以外のキャスティングもかなり豪華であるが、内容のほうは……
ちゃっかり第85回アカデミー賞長編アニメ賞にエントリーしていたりする(ノミネート落ち)。
子安氏もファンに対して観るのは推奨しない、観るなら自己責任で観てほしいと自虐的なコメントする。
ちなみに通常のアニメ制作における予算は元から格安な上に広告代理店による中抜きの噂などの悪評が絶えないが、教団作品の制作スタッフとキャストにはきちんと相応かつ正当な額のギャランティーが支払われたらしい。
それゆえ声優業界で数少ない相当なギャラが稼げるのは否めないようだ。また映画配給は東映東京テアトル日活等有名企業が担当。
子安氏以外の出演経験がある声優は、逢坂良太、瀬戸麻沙美、柿原徹也、
置鮎龍太郎、藤原貴弘、田丸篤志、中野裕、新井里美、八代拓、高橋広樹、笠間淳、鶴岡聡、南原宏治、野沢那智、堀勝之祐、
磯部弘、川津泰彦、中西妙子、柴田秀勝、岸野幸正、水原リン、松本佳子、山本真理、永井一郎、黒田玲子、風間信彦、
溝上真紀子、進藤尚美、吉武範子、服巻浩司、渡辺武彦、疋田由香里、青山桐子、雪野五月、小嶋一成、郷里大輔、島田敏、住友優子、真山亜子、小山裕香、田中大文、神谷浩史、沼田祐介、黒田崇矢、小川知子、今村直樹、中尾良平、藤本たかひろ、福原耕平、水城レナ、小松由佳、吉原ナツキ、陰山真寿美、こぶしのぶゆき、大友龍三郎、若泉絵子、坂口哲夫、阪脩、矢田耕司、平井啓二、日比愛子、松本孝平、庄司宇芽香、川圧美雪、小清水亜美、三石琴乃、吉野裕行、白石涼子、千葉繁、西村知道、冨岡美沙子、小松里歌、織田優成、麻生智久、宮崎寛務、松原大典、宮坂俊蔵、松村康平、私市淳、西川麻美、牛田裕子、橋詰知久、秋田まどか、赤羽根健治、森岳志、藤村歩、平川大輔、柚木涼香、家中宏、土田大、川島得愛、堀内賢雄、清川元夢、新田英人など
キャスティング協力は青二プロダクションや81プロデュースを始め(フリー声優含む)有名な声優事務所によるもはや声優の無駄遣い満載と言うくらい豪華であり、これは後にあの某クソアニメでも類似ネタは起きるがそもそも子安曰く声優陣達は基本仕事を選べない、断われない大人の事情が(と言うのは大塚明夫が語る「声優魂」や関智一の「声優に死す」、岩田光央の「声優道」等の本書に声優業界ならではの特殊な事情があるのでそちらの本に手を取ってご覧になると良い)あるので悪しからず。(もちろん、ほとんどの声優は教団と接点はない。千眼を除いては…。)ちなみに上記以外の声優陣は他の宗教アニメに出演している。
大川隆法の長男・大川宏洋の教団からの離脱
かつて、教団での理事を務めていた長男・大川宏洋は教団から離脱しており、現在は自身が立ち上げた映像制作会社の傍ら「宏洋」の名義でYouTuberデビューしている。
その中で一部明かしたものとして、
- 自分は要職にあったが宗教的な儀式は受けておらず教義は全く信じていなかった。
- 総裁の意見は絶対であり幹部も同調しなければいけない・教団のやり方が嫌になった。
- やはりYouTubeで語った一部の暴露により教団から嫌がらせが来た。
- 大川隆法の息子ではなく、一人の人間として映像作品に携わりたい。
…等を語っている。
余談
2010年12月に対戦型宇宙人トレーディングカードゲーム「ワールドゲイナー」を発売。