概要
現代の日本では、駅・職場・学校などの公共の場では、トイレを男女別に設けるのが普通であり、男女が同じ個室のトイレを使うことは(女子トイレに長蛇の列ができ、おしっこ我慢できない女子が男子トイレに突入するなどということを除けば)通常はない。しかし、そうでないトイレが、かつては多数存在し、現在も残っているところがある。
形態
個室だけのもの
個室が1つだけで、男女がともに用いるもの
通常の家庭のトイレと同様のものである。
現在でも、規模の小さい飲食店などではよく見られる。
身体障害・性同一性障害に配慮したトイレもこの形である。
個室が複数あり、一部を男女がともに用い、残りが女子専用のもの
コンビニエンスストアやファーストフード店などで多用される。
個室が複数あり、すべてを男女がともに用いるもの
アメリカのオフィスなどによくあるらしい。
個室と小便器がともにあるもの
個室が男女共用だが、小便器は別の所にあるもの
個室で男性と女性が鉢合わせする可能性があるが、女性が小便器を見ることはない。
個室が男女共用で、小便器と同じ空間にあるもの
女性が、用を足している男性の真後ろを通らないと個室に入れなかったり、男性の陰部を見てしまったり、覗かれたりしてしまうリスクが大きいため、思春期以降の女性は大変このトイレを嫌がる。
しかし思春期以前なら問題ないということで、現在でも幼稚園や保育園のトイレは通常、この形である。これは保育士による管理・指導がしやすいためである。
小学校のトイレもこの形態のものが多かった。かつて法令では、中学校や高校のトイレが男女別であるべきと定められていたが、小学校ではそうではなかったためである。
小さい駅や公園の公衆トイレにもみられる。男女が同時に使用することが少ないと判断されているからであろう。
また、地方の古い役場や公民館等の公共施設では、改築する予算が無い為にこの形態のトイレが現役な所も多い。