出身の学校により形作られる勢力。
大学の学閥
官公庁や政界、医学界などが有名なところであるが、民間の大手企業内でも学閥が形成される場合が多々ある。特に運動部のOBの繋がり等が有名であり、スポーツ業界でも出身大学閥が形成される場合もある。学閥により出世のしやすさが左右される職場も未だ多い。
諸外国にもそのような学閥は多く見られ、アメリカのアイビー・リーグ、イギリスのラッセル・グループなどが有名。韓国ではソウル大学を頂点とする典型的な学閥社会である。また中国でも学閥を優先した人事が横行しており、タイでもトップとされるチュラロンコン大学出身者が要職に多数就いている。...というか、社会学者の研究によると、現代の諸外国の大企業では学閥がモノをいうのが普通であり、日本は現代において学歴が最も軽視されている社会だという(もちろん職場にもよる)。
大学そのものが少なく、進学自体が限られた層しか出来ない国だと、大卒それ自体がエリート層となる。
大学以外の学閥
大抵は大学の学閥を指すが、日本国内では地方により高校の学閥も根強く形成されており、そうした地域では「公立で歴史が古く高偏差値の学校」の価値が高いとされる傾向にあり、こうした学校出身のOB達が県庁や地元企業の幹部などに多数おり地域の財界はもちろん選挙などにも影響を与えている。
東北地方や九州で強いと言われており、特に長野県・熊本県の公立高校の学閥意識の激しさは有名。
そのほかには福島県や北関東の男女別学の上位公立校にも閥意識が強めに見られる。
こうした地域では「他県出身者でも初対面で出身高校を聞かれた」「お見合いの釣書で高校名を見る」などの逸話が多く、かなり近年まで上位とされる高校に入るための中学浪人もあった。地域上他県への通学などが難しく、郡部と市街地の教育格差が大きかったことも影響していると思われる。
長野県ではこの上に松本市と長野市の地域対立感情が絡んでいる。
最近ではネットや塾の発達、交通機関の改善もあって地域間教育格差は改善されている部分もあるが、上記のような名門とされる高校は有力者の年配OB達が多数地域に根ざしているため容易なことでは覆されていない。
関東・関西の都市部では過去の総合選抜や地元集中、ゆとり教育などの影響で進学校は私立高が優位な傾向が強かった時代もあり、学校自体の多さからも上記のような公立高校の学閥はあまり目立たない。
しかし東京大学の合格者数の多い学校等では政財界や官庁に閥が形成されていると言われており、有名なのが灘高校・麻布高校・開成高校等の私立や、国立の筑波大附属駒場等。
外国ではフランスのグランゼコール(高等職業専門学校)閥、イギリスのパブリックスクール(私立のエリート中等教育学校)閥が有名である。
関連タグ
お前はまだグンマを知らない 群馬県の高校閥意識を誇張した回がある。
外部リンク
長野高校卒じゃないッスけど、何か文句ありますか?…山形県出身の新聞記者が長野県の高校閥意識に困惑した逸話を書いたコラム。