概要
仮面ライダービルドにおいて、『悪魔の科学者』と称される天才科学者の葛城巧は、秘密結社ファウストの一員として、人体実験を始めとする多くの非人道的な研究を行っていた。
その果てに、多くの兵器や戦闘用の道具を創り出していたが、その最大の研究目標こそが戦えば戦うほど強く成る『ライダーシステム』の開発であり、その最たるものが『仮面ライダービルド』である。
一応、葛城巧自身は、この仮面ライダーシステムはあくまでも防衛用のシステムであり、戦争に使われることに関しては否定的な意見ではあったようだが、後述の理由もあり、その研究段階ではかなり悪どいことも行っていた模様。(本人曰く、「悪魔に魂を売った」)
詳細とその変遷
作品の初期から登場した言葉であり、当初は主人公である桐生戦兎がファウストから奪った葛城巧の研究データからその存在を知る。
あくまでも防衛システムとしての『仮面ライダー』を作成する意図しかなかったように描かれていたが、中にはブラッドスタークやナイトローグに変身するトランスチームシステムの存在や、その開発についても語られていた。
更には、新たにパスワードを開くことで、より強力な兵器となり得るフルボトルの進化系や新たなドライバーの存在など、防衛用としては強力過ぎる道具の存在が明かされ、プロジェクト・ビルドの存在意義について疑問が呈されるようになる。
それから暫くの間は、三国間の戦争によってその存在が忘れられていたが、ブラッドスタークの正体であり、ビルド世界の諸悪の元凶であるエボルトの復活、及び、仮面ライダーエボルの登場により、その裏に隠されていた真の目的について明かされる。
本来の肉体を失ったエボルトは、目についた人間に憑依する事でその存在を保っていたが、完全体である仮面ライダーエボルブラックホールフォームに復活する為には、脆弱な人間の肉体では不可能であった。
そこで、葛城巧の父であり、当時の最高峰の科学者であった葛城忍に自身の力を完全復活させるように脅しかけるが、忍はそれを拒否して自殺する。
そこでエボルトは、『自分を完全な状態に復活させる為の計画』として、『脆弱な人間の肉体を自分の依り代として相応しくなるように強化する計画』を立ち上げる。
それこそが、『戦えば戦うほどに強くなるライダーシステム』の研究であり、その実用化計画である『プロジェクト・ビルド』の真の目的だったのだ。
つまりは、『プロジェクト・ビルド』とは、『仮面ライダーエボルの復活計画』に他ならなかったのである。
一方で、自身がそんなエボルトに利用されていると知った葛城巧は、葛城忍の研究データを基にパンドラボックスの力を使って仮面ライダービルドを強化する方法を発見しており、全てがエボルトの掌の上という訳では無いようであるが……