概要
十条姫和の母親。旧姓は柊(ひいらぎ)。
20年前の相模湾岸大災厄当時の特務隊メンバーの1人(副攻撃手)。当時の御刀は小烏丸で、後に娘に受け継がれた。大荒魂を鎮める封印術を継承しており、折神紫や藤原美奈都と共にタギツヒメを鎮めた。しかしとある理由により、美奈都や篝のことは記録から抹消されている。
タギツヒメを鎮める封印術「鎮めの儀」は、術者の命と引き換えに隠世に大荒魂を引きずり込む、という捨て身の術であった。結局篝は美奈都の介入もあって生還を果たすが、双方の命を削ることとなり、刀使としての力も失う。
その後結婚し、家庭を持って静かに余生を送り、本編の1年前、「鎮めの儀」の影響で若くしてこの世を去った。なお、美奈都が先に逝去したとの報を聞いた際は泣き崩れていた。
そして、娘・姫和に残した「遺書」が、折神紫への復讐を企てる契機となっている。
本編での活躍
あまり登場回は多くないが、主人公の一人である姫和の行動に影響を及ぼしているキーパーソンであった。美奈都と同じく「鎮めの儀」を行った際、負担の半分ずつ分け合った影響で、隠世には17歳時点で時が止まってしまったもう一人の篝が存在する。美奈都と違い夢に現れることはなかったが、最終回では満を持して登場する。
隠世に飛んだ姫和と、生前の自宅と同じ空間で再会。自身の娘と名乗る姫和に困惑しつつも受け入れ、同じ隠世に居ながら永らく再会できなかった美奈都と再会を果たす。
現世・隠世ともに、美奈都の寿命を犠牲にしてしまったことを深く悔やんでいる。現世での篝が美奈都の訃報を聞いて泣き崩れたのも、隠世での美奈都と再会して篝が号泣したのも、この罪悪感のためである。
性格は非常に生真面目で、「可奈美と違って自分はセクシー系」と豪語する美奈都に対し「がさつ系です」と冷たく言い返している。この性格のためか、破天荒な美奈都には振り回されていた模様。
最後は戸惑いながらも娘と名前を呼び合い、母として美奈都とともに別れを告げた。