概要
正式名称は『From TV Animation ONE PIECE オーシャンズドリーム』。
2003年5月に発売されたプレイステーション向けRPGで、豪華描き起こしムービーや、テレビアニメ版全OP&ED曲のBGMを収録しているなど、原作の雰囲気を最大限に表現した描写が特徴。
時系列はロビンが正式加盟しているので、ジャヤ到着前と思われる。
またチョッパーとロビンがこのゲームではラブーンと出会っているが、後の原作でスリラーバーク編でラブーンの話をナミ以外のイーストブルー組から初めて聞いたり、この時、ルフィ達とまだ面識がなかったケイミーが出会っていることからパラレルワールドである。
なおジャヤ編に出てくるキャラクターやケイミーも登場するが、肌の色と髪の色が原作およびアニメ版とは少し違う。
後にアニメ化されており、2005年にはゲームボーイアドバンスのリメイク版『ONE PIECE ドラゴンドリーム!』が出ている。
(こちらはフォクシー海賊団との戦い以降、奪われた記憶を謎解きしながら取り戻す設定)
あらすじ
ストーリーはルフィたち麦わらの一味の面々が、これまでたどった冒険の記憶はおろか、それまでの冒険や戦いで身に付けた数々の技まで忘れてしまったところから始まる。
失われた記憶を求めて大海原へ乗り出し、彼ら7人の記憶を取り戻してゆく。
ルフィたちが大切な記憶を取り戻したとき、原作の名場面がよみがえる仕組みとなっている。
アニメ版
第220~224話。
麦わらの一味はとある島の沖に船を止め、一夜を過ごす。朝起きると、ロビンを除く6人が、仲間と出会って以降の記憶を失ってしまっていた。
ルフィたちは、タツノオトシゴのような形の笛を吹く少年・ノコが記憶喪失に関わっていることをつきとめる。
そして少年の行方を追うため島に上陸するが、島の人々も記憶を失っていた。
ゾロは笛を持つ少年に操られ、ルフィと戦う。
一方、少年は実はただ操られていただけで、記憶を奪ったのはタツノオトシゴだということが判明する。
タツノオトシゴは、濃い記憶を食って千年竜になるため、今度は麦わらの一味の記憶を全て奪う。
だが、最終的にタツノオトシゴはルフィに吹き飛ばされ、一味の記憶は元に戻った。
キャラクター
麦わらの一味
ゲームでは記憶を失って目覚めた最初のセリフが「俺はどこだ?ここは誰?」である。
海賊王の夢を忘れているため、再度偉大なる航路に向かう時に進水式では「おれはまんぷく王!?」と言っている。
ステージ9にて「海賊王になる」という夢を思い出す。
アニメ版では仲間と出会って以降の記憶を失っているが、シャンクスから貰った麦わら帽子のことは覚えていて、それに触ったウソップに怒っている。
ノコが一味の記憶を完全に奪おうとするが特等席に決めた場所に乗ったため飛び乗って撃退する。
その直後、タツがうっかり記憶を吐き出したことでルフィの記憶が戻る。
ゲーム版では“刀を3本持っている”自分に驚く。
何者かによって操られたイガラムから社長と呼ばれている。
アニメ版では仲間と出会って以降の記憶を失っているため、海賊狩りの頃の性格に戻ってしまったり、タツによって操られるなど散々な目に遭っている。
ゲーム版では記憶を全て奪われているがツッコミセンスは変わらない。
ステージ5でレインベースのカジノの宝箱で香水を見つけ、再び踊り子の格好をする。
アニメ版では仲間と出会って以降の記憶を失っているためルフィ達と敵対し、行動する時も怪しんでいたがサンジがタツに記憶を吐き出したことにより自身が一味の1人だと思い出す。
ゲームでは何故か1人だけ別の島で目覚め、ステージ6にてクラハドールとの戦いで完全に記憶を取り戻す。
アニメ版では仲間と出会って以降の記憶を失っているため、海賊のキャプテンだと嘘をついたがルフィが記憶を取り戻したため狙撃手に戻された。
記憶を失っても女性に惚れる紳士的な本能は変わらない。
アニメ版では仲間と出会って以降の記憶を失っているが、タツから一味全員の記憶を吐き出すなどの活躍を見せた。
ゲーム版では記憶を全て失っているため医術を忘れており、ステージ4でドラム王国に行き、悲しい過去と向き合いながらワポルを退治したことで、一味の中で一番最初に全ての記憶を取り戻した。
アニメ版では仲間と出会って以降の記憶を失っているため一味を警戒するが、ルフィと共にいることでDr・ヒルルクの面影を感じて信頼する。
本気を出したタツによって全ての記憶を奪われ、たぬきだと指摘された時は信じてしまった。
ゲーム版では他の一味と同様記憶を奪われてしまう。
ビビからはバロックワークス時代のこともあり、敵意を向けられている。
ウイスキーピークで一味と別れ、別のルートで記憶を探すことになる。
ステージ5でミス・オールサンデーとしてクロコダイルと共にいたがスパイだとバレてしまい檻に閉じ込められてしまう。
助けに来たルフィ達がMr.1との戦闘中に起こったレインベースの崩壊で全ての記憶を取り戻す(ムービーでは麦わらの一味加入のシーンになっている。)
事件後一味に戻り、今いる世界が誰かの夢の世界だと仲間達に明かす。
アニメ版では夜中まで起きていたため唯一記憶が奪われずにすみ、真犯人の手がかりを見つける活躍を見つけた。
その他原作キャラクター
(重要キャラのみ)
今作では敵でなく序盤から登場し、記憶を失った麦わらの一味の手助けをしていたが、偉大なる航路の入り口双子岬に行く途中に海軍のヒナに出会し、原作と同じく一味を庇って自ら捕まった。
アニメ版には登場していない。
ちなみに記憶がない一味に仮の名称として
ルフィ:麦ちゃん
ゾロ:マリモちゃん
ナミ:踊り子ちゃん(*1)
ウソップ:ハナちゃん
サンジ:プリンスちゃん(*2)
チョッパー:タヌちゃん
ロビン:副社長(*3)
と呼んでいるが、ウソップ発見後元々この名称に疑問を持っていたサンジから問われ本当の名前を教えることとなった。
(*1)アラバスタで踊り子の服を着ていたからだと思われる。
(*2)クロコダイルにMr.プリンスと名乗ったからだと思われる。
(*3)バロックワークスで副社長だったからだと思われる。
最初は敵として、何者かの手によってミス・ウェンズデーとしてラブーンの腹の中で登場、バトル終了後元のビビに戻り、ルフィ達が記憶を失ったことを知り誰よりも悲しい涙を流した。
ステージ2ではルフィ達をサポートしてくれている。
ステージ5のアラバスタ編で一度消えかかったが、ルフィがクロコダイルを倒しコブラ王の記憶が戻ったことで姿を取り戻し、ノコのことを伝えルフィ達と別れた。
服装はリトルガーデン編の服装で、原作にはなかった麦わらの一味としてのロビンとの絡みが見られる。
アニメ版には登場していないが、アラバスタのことは語られている。
オリジナルキャラクター
- タツ(CV:園部啓一)
人の記憶を奪い餌にする、タツノオトシゴに似た生物。記憶を奪う他にも、人を操ったり奪った記憶の中の映像を相手に見せることができる。
普段は笛に擬態しており、人々の記憶を奪い千年竜になろうとしていた。
ゲーム版では麦わらの一味の記憶を完全に奪い、記憶のカケラとしてばら撒いた。
ステージ9にてドラゴンの姿に化け、一味と戦うがルフィが自身の夢を完全に思い出したことで倒された。
アニメ版では島の沖に停泊していたロビン以外の記憶を奪い、翌日に再び記憶を奪おうとしたが、ルフィの攻撃をくらいルフィの記憶を吐き出してしまった。記憶喪失状態のゾロを操りルフィと同士討ちさせようとするも失敗し、サンジに追い詰められ今までためた記憶を全て吐き出してしまう。
逆上し今度はルフィたちの記憶を全て奪うがルフィに吹き飛ばされた。
- ノコ(CV:西村ちなみ)
タツに操られ、ルフィたちの記憶を奪った少年。
謎の声の主として麦わらの一味を手助けしてくれる。
ステージ9にてルフィの本当の夢のことを思い出す手伝いをしている。
ゲーム版では悪魔の実「ネムネムの実」の能力者。笛を奏でて相手を眠らせることができる。
アニメ版では本名は「ドリム」。
タツが吹き飛ばされた後に記憶を取り戻すが、ルフィ達を犯人だと誤解し彼らに怒りを剥き出しにして島から追い出した。
音楽
「Family~7人の麦わら海賊団篇~」
歌:田中真弓、中井和哉、岡村明美、平田広明、山口勝平、大谷育江、山口由里子
作詞:藤林聖子、作曲:田中公平
今作の主題歌。アニメスペシャルやワンピース時代劇の初回では2番パートがエンディングで、空島スカイピアの166話のキャンプファイヤーでは1番パートがBGMとして使用されている。
楽曲自体は2002年10月に原曲が制作されてテレビシリーズでも使われているが、本放送のみの使用で音源化もされていないため、2024年現在は入手不可能。
このバージョンではまだロビン加入前のストーリーだったため、2番の山口由里子のソロパートを山口勝平が歌っていた。
なお2021年からは2番Aメロの田中の歌い出しを矢尾一樹とチョー、2番Bメロ終盤の田中のソロパートを田中と宝亀克寿のデュエットに変更した10人バージョンで歌唱している。
イラスト
関連タグ
ONE PIECE ODYSSEY:同じく、失った(奪われた)力を取り戻す為の冒険を描いたゲーム。