概要
アトランティス大陸に棲むという怪鳥で、地中海でもたびたび目撃されたといわれる。
姿は牡鹿の頭と脚を持った大きな鳥で、自身の影を持たず光をあびると人間の影ができる。
故郷から離れた場所で亡くなった旅人の化身ともいわれ、集団で人間に襲いかかって殺し、自分の本来の影を取り戻すという危険な幻獣である。
また正体は亡霊であるので不死身であり、通常の手段では倒せないという伝承もある。
なおカルタゴに出征したスキピオ達ローマ帝国の軍勢が、ペリュトンの群れに襲われたことがあるという寓話が残されている。
実は…
という伝承が残されているといわれるが、初出はアルゼンチンの作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスが1959年に出版した『幻獣辞典』であると言われている。
ボルヘスは執筆にあたり、フェズ出身のラビという人物が著した論文を元にしたと記述しており、ラビはアラビアの文献から引用したが、さらにその文献の引用元はアレキサンドリア図書館の火災で焼失してしまったとしている。