|^以下、『Fate/stay night』の第3ルート『Heaven's Feel』及び言峰綺礼の重大なネタバレを含みます|
概要
言峰綺礼が遠坂時臣と邂逅・彼に師事したのは妻と死別した直後である為、彼女は第4次聖杯戦争(当時綺礼は24歳)が始まる3年前に亡くなっていることになる。
つまり逆算すると、2人は綺礼が19歳の時に結婚。一女をもうけるものの、妻は結婚から僅か2年・綺礼21歳の時に他界している。(ただし、詳しくは言峰綺礼の記事にあるが、綺礼の年齢に関してはFate/Zeroによるものときのこの解答によるものが矛盾しており、後者の場合結婚したのは23歳、他界したのは25歳、第四次聖杯戦争があったのは28歳ということになる)
綺礼は自分が一般的な人間として美しい物を美しいと思えない人格破綻者ですが、彼女と結婚したころはそんな自分を認められず自分を矯正しようと頑張ってた時期はその最後の試み。
妻について
名前は永らく公表されなかったが『TYPE-MOONエース VOL.8』においてクラウディアと判明した。そのビジュアルについては『Fate/complete material II Character material.』にて小さいながらも確認できる。
ウェービーな銀髪に金色の目を持ち、年ごろは綺礼と同年代と思われる。ものすごく某Fateシリーズキャラクターを彷彿とさせるが、大人の事情が絡むので突っ込んではいけない。何にしろ、その後の綺礼が娘の存在を完全に度外視しているような生活を送っていることも、義務は義務としてきちんと果たす彼にしてはかえって不自然であるとも言える。
その人物像や夫婦関係については綺礼の口から断片的に語られるのみな上、当の綺礼が彼女との結婚生活及びその死に関して数年に渡り記憶障害を起こしており、客観的にどのような人物であったかは判断し辛いのが現状である。記憶障害の原因については後述。
関係性
破綻者である綺礼が、誰もが焦がれるような平穏な家庭をつくることで自分を満たそうと試み、一縷の望みをかけた相手。彼女は自害により亡くなっている。
綺礼は自分の事をこれほど理解し、癒やそうとした女性は生涯この先現れないだろうと思っており、同時に彼女でも最後まで自らの歪みを直せなかった事に深く絶望した 。
そうして「自身は生まれてはならなかった者だ」と苦しむ綺礼は自身の誕生自体が間違ったものだったのだ、と結論を下し、自殺を図ろうとした。その際に自身の試みに付き合わせた者の責務としてそれをクラウディアに告げたところ、逆に彼女がその身を以って綺礼が人を愛せる。生きる価値のある人だと証明しようとした。
しかし綺礼が彼女の死に際して抱いた悲しみの感情は「どうせ死ぬならば自分の手で殺したかった」という女の死を愉しめなかった事に由来する損得の感情だった(なお父・言峰璃正の死に際しても、綺礼は同様の感情を覚えている、ただし父璃正が綺礼の本性に全く気付いていなかったのに対し、クラウディアはこれ以上にいないと綺礼が絶望するほど綺礼の事を理解していたという)。
その感情が『他人の苦しむ姿が見たい』という自身の本質からなのか、それとも本当に『妻を愛していた』からこそ自らの手で幕を引きたい思った悲哀によるものからなのか、それが脳裏に掠めるたびに彼は思考をカットした。
自らの為に死を選んだ妻の献身は綺礼を変えることは出来ず、無意味なものであったと断じつつも、それを無価値なものにすることを、綺礼は嫌った。――答えを出すことを、永遠に止めたのだ。
彼はこうした自分の本性に気付くまいと、自身の心から目を逸らし、また己のために死んだ妻の死を無価値にしたくない一心から、妻の死後、彼女の死に際に抱いた感情、ひいては彼女との思い出すらも一切の記憶を封印じた。これが彼の記憶障害の原因となったのである。
上記のようにクラウディアの献身(死)は結果として、綺礼の自殺を止めることには成功している。
以上の出来事の影響かどうかは不明だが、『stay night』の桜ルートにて、士郎と共にアインツベルンの森でイリヤを逃がそうとした際に、「助けた者が女なら殺すな。目の前で死なれるのは、中々に応えるぞ」と士郎に漏らしている。
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