概要
光原伸原作のホラーマンガで、1話~数話の読み切り形式で1つのエピソードが完結する。
90年代前半に週刊少年ジャンプに連載された。
元々は10週で打ち切られた作品なのだが、予想外の人気を得たために半年後に復活連載されたというジャンプの中でもかなり異質な漫画である。しかも半年間空けた理由は「10周突き抜けを見越して他の連載予定を入れちゃったのでその埋め合わせのため」という凄まじいものである。
毎回読みきり形式のため登場人物も各話ごとに異なるが、「マジック・ドール編」などのようにシリーズ化され繰り返し登場するキャラクターもいた。
ミザリィだけは案内役として話に関係ない形で毎回登場。途中からはアンティークショップの店員として登場したり、連載終盤では彼女にスポットを当てた話があったりとバリエーションをみせた。
ジャンプの掲載順では、真ん中よりやや後ろという、ちょうど打ち切りライン上の位置をキープしており、本作より後ろに掲載された漫画は打ち切りになるというジンクスがあった(00~10年代のこち亀や末期の銀魂・BLEACHなどもこのようなボーダー的扱いであった)。
まさに「アウターゾーンの彼方へ葬られた」として、当時を知る読者からはネタにされている。
また、B級ホラー映画のテイストも作中のそこかしこに散りばめられており、悪人が銃やナイフで人を殺傷したり、人間が怪物に生きたまま喰われるなどの残酷描写、悪人による女性の強姦や胸露出などの性的な描写が惜しげもなくなされており、これらも見所の一つとして人気を博した。
中でも29話の想一の母(通称:妖精ママ)はその抜群のスタイルとルックスでシャワーシーンを披露した事もあり、一部では熱狂的な人気を得ている。
近年のユニークな動き
元々は「知っている人は知っている」系のマイナー寄りのホラー漫画だったのだが、2015年ごろから再注目の動きが高まっている。
理由は、「画像で一言 ボケて」という「用意された画像でボケる大喜利アプリ」でアウターゾーンネタが使われたこと。
元ネタはアウターゾーン第18話「森の妖怪」で、とある村の周りの森に暮らす異形の「森の妖怪(その正体は……)」に助けられた少女、「美里」が妖怪の心優しい性根を知らず、その不気味さ故に妖怪と共に村人たちに排斥されようとする……というシリアスな1シーンを抜き出し、妖怪の台詞を当てはめるというお題。
妖怪を庇おうとしたことで、村人たちから「妖怪の仲間になったんだ!」と罵られる美里、その瞬間妖怪が放った一言がボケて住民のツボに直撃した。
「どうします、ボス?」
……一応言っておくと、この妖怪は原作ではとても善良な性格であり、美里をボスに仕立て上げ、保身を図ろうとするようなキャラクターではない。ではないが、1シーンで見事に起承転結を付けたセリフ回しもあり、現在ではボケて界隈では「美里=ボス」で通じてしまうほどの大受けボケとなったのである。
そのためか、今や「アウターゾーン」で検索すると検索候補に「18話」や「妖怪」が出てくるほどになっている。
また、これ以外にもアウターゾーンをお題にしたボケはいくつか投稿されており、比較的外れのない定番お題と化している感がある。
ちなみに、これが理由かは不明だが2015年末からアウターゾーンコンビニコミックス版が突如として復刻されている。最近の読者にも触れやすくなったのはありがたいことである。
関連タグ
ミザリィ……本作のナレーターや狂言回し役を行う謎の美女。不幸(Misery)を呼ぶ女。
アウターリミッツ……オムニバス形式のホラー作品で、題名のヒントになった可能性も高い。