概要
単行本36巻に収録されたエピソード。初出は「小学四年生」1982年11月号。
末期の作品にしては珍しく、「のび太(もしくは道具を奪ったスネ夫やジャイアン)が騒動を巻き起こす」シナリオではなく「主人公であるドラえもんが中心となって話が進行する」という初期を彷彿とさせる筋書になっている。
雑誌掲載時の原題は「ないしょゴミすてホール」。現在の版では「ないしょごみだしホール」という不法投棄を彷彿とさせない名称に変更されているので、以降もそれに倣う。
大山版、わさび版のどちらでもすでにアニメ化されており、社会風刺や昔話をパロディした秀逸な展開が見ものな短編である。
あらすじ
のび太の0点のテストが増えたのでドラえもんがゴミを捨てるひみつ道具「ないしょゴミだしホール」を出した。この道具は人類が存在しない過去の宇宙にゴミを捨てるというろくでもない道具であり(水田わさび版アニメでは、「四次元空間内に捨てる」という設定に変更)、噂を聞いたみんながいろんなゴミを持って来てしまい、捨てる作業をしていたドラえもんが誤って道具の中に入ってしまった。
四次元ポケットも無く大昔にタイムスリップしたドラえもんはその時代で物を大切にする気持ち、リサイクル等のエコロジー、もったいないの精神を学ぶのであった。
一方、現代ではのび太は捨てられていた絵本を読み始める。そのタイトルは「天つき地蔵」。果たしてその内容は…。
余談
この回では短足のドラえもんは自転車に跨って口でハンドルを咥え、腕を伸ばしてペダルを漕ぐという離れ業を見せている。