概要
初登場はコミックス15巻収録の「入れかえロープ」。2人の精神を入れ替える道具であり、ロープの両端にそれぞれ一人ずつ持たせると、互いの心を入れ替える事ができる。
劇中では、元々おてんば気質のあったしずかちゃんが外で気兼ねなく遊べるようのび太の体を借りたり(「男女入れかえ物語」)、スネ夫に取られた無敵砲台を取り返すためにスネ夫の体を奪ったり(「スネ夫の無敵砲台」)、昔を懐かしむ中年のび太が現代のび太の体を借りたり(「45年後…」)するなど、使用する機会が多いひみつ道具の一つとなっている。
ただし、初出作の「入れかえロープ」では効果が微妙に違っており、事情を知らない周りの人間が容姿の違う人間を気兼ねなく接したり(ジャイアンの母ちゃんが、ドラえもんの体を借りたジャイアンを彼本人として接している、など)、入れ替わった人が体の持ち主の記憶を保持していたりと、立場そのものまでもが入れ替わったような描写がされている。
同様の効果を持つひみつ道具として「トッカエ・バー」「身代わりバー」「いれかえミラー(のぶドラオリジナル)」「入れかわリング(同左)」等がある。
中の人について
所詮「入れ替わり」シチュエーションをもたらす道具だが、大半の他作品は中の人はそのままで入れ替わり対象のキャラを演じ分ける(『ドラえもん』で例えるなら、のび太の体になったドラえもんを、のび太役の大原めぐみ氏がそのまま演じると言った具合に)事が多い。理由は心は別人でも話す声は身体(声帯)に依存する為である。
だがアニメ版『ドラえもん』では分かりやすさを重視してか、中の人も入れ替わり(しずかちゃんの体になったのび太を大原めぐみ氏が演じると言った具合に)、上記した同効果のひみつ道具にもそういった描写が見られた。なお、他の人が声の不自然さ(体はしずかで精神はのび太の場合、他者から見ればのび太の声で話すしずか等)に違和感を持つ事は、原作はおろか上記の処置のあるアニメ版でも存在していない。
(一方、人格入れ替えを伴わない他者変身の場合、「フリーサイズぬいぐるみカメラ」や「なりきりライト(のぶドラオリジナル)」のように声も変身した対象に基づく=姿と声が一致している道具もあれば、「変身ドリンク」のように声は元の姿のままとなっている物もあり一定していない)
唯一、わさドラ版オリジナル回である「ドラえもんの長い1日」では声優が変わっておらず、「体はドラえもんだが精神は悪役という状況で、ドラえもん役の水田わさび氏がそのまま演じる」と言う構図が見られた。