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メタルマックスゼノの編集履歴

2019-09-07 19:24:39 バージョン

メタルマックスゼノ

めたるまっくすぜの

『メタルマックス ゼノ』とは、角川ゲームスより発売された、RPG『メタルマックス』シリーズの一つ。正式タイトルは『METAL MAX Xeno -滅ぼされざる者たち-』。

世界は終わった。戦車が残った。人類は遂に絶滅危惧種となった⋯⋯。


概要

2018年4月19日発売。対応機種はPlayStation4及びPlayStationVita

キャラクターデザインは織田non(pixivアカウント)。


これまで亜種タイトル『メタルサーガ』は発売されていたが、『メタルマックス』シリーズとしては初となるソニーハード向けタイトル。日本国外展開もなされている。

シリーズの原点に戻るという意味と、「不要なものをそぎ落とした後に何が残るのか」をテーマにしている、ある種の実験的作品。

さらにこれまでと異なる作品であることを強調するため、ナンバリングではなく「Xeno」という名称が用いられている。

(なおMMとMSおよび移植作を含めた場合、本作はコンシューマー作品の10作目にあたる。アプリ系も含むなら14作目)


『コンピュータの反乱により崩壊した後の世界』という基本設定こそ変わらないものの、本作ではその荒廃振りが徹底しているのが特徴。宮岡氏にとっては、徹底的に荒廃した世界を一度舞台にしてみたかった、とのこと。


世界観

その荒廃度合いはこれまでのシリーズと一線を画す。

  • 従来の世紀末的世界観を改め、シンギュラリティを加味している。
  • 人類が絶滅危惧種と化すほど減少している。そのため、「シリーズ名物な狂人たち」「崩壊世界を逞しく生きる一般人たちの生活景色」といったものはない。そもそも町というものが全て破壊しつくされており、かつての拠点「アイアンベース」が残るのみである。
    • これは悪党さえ残っていないことを意味する。例えるなら、モヒカンさえ死に絶えた世紀末
    • 殲滅はかなり徹底しており、メタルサーガ〜砂塵の鎖〜における人類死滅エンドの結末よりもさらに酷いことになっている。かつて東京と呼ばれた作中の舞台「デストキオ」における生存者は、OPではわずか4人とのこと。
  • 風景はほぼ一面砂漠。もはや荒野と呼べる景色さえ残っておらず、身を寄せることのできそうな廃墟も非常に少ない。海も川も干上がっている。
    • 残っている建造物はリメインズ(遺構)と呼ばれ、内部を生身で探索することになる。
  • 本作のストーリー背景は、初代メタルマックスで倒されたノアの意思による徹底的な反乱。そのため戦車やマシンの多くが、ノアにハッキングされて「SoNs」という人類抹殺を目的に動く存在となっている。大規模な自然災害に匹敵する超弩級モンスターとのこと。
    • これまでのような「ブラックユーモア溢れるモンスターたち」がほぼいないのはこうした背景がある。3Dによるリアル描写という要因もあるだろう。
    • 抹殺されたのは人類のみならず、普通の動物も見られない。そのためシリーズ恒例の犬も登場しない。
  • ただしシリーズ伝統になっているドラム缶などの小ネタが登場することはある。このドラム缶だが、広大な3Dフィールドにあわせた使い方になっており、急ごしらえで作られた梯子を支える目的とか、墓石の代わりに使われていたりするなど、従来あまり見なかったパターンが多数ある。

登場キャラクター

  • タリス(CV:根塚良
    • 主人公。名前は任意入力可能。左手が異形の義手になっている、流れ者のハンター。モンスターに家族を殺され、強烈な復讐心を胸にモンスターを狩り続ける。
  • トニ(CV:石飛恵里花
    • かつてアイアンタウンに住んでいた少女。アイアンタウンがモンスターに襲撃され行方不明となっていたが、囚われの身となっていた所をタリスたちに救出される。人類最後の乙女。
  • ヨッキィ(CV:生田鷹司
    • 人類最後の反抗拠点、アイアンベース在住のメカニック。本来明るく元気なお調子者であったが、絶望から呑んだくれていた。片思いしていたトニが救出されたことをきっかけに自分を取り戻し、共に戦う仲間となる。
  • ディラン(CV:川端快彰
    • アイアンタウンを荒らしまわっていた盗賊団の元頭目(ギャングスタ)。部下をモンスターに皆殺しにされ、傷ついていたところをアイアンベースに保護される。
  • ミサキ(CV:小林ゆう
    • 女性と見紛う美貌を持つ、中性的で線の細い男性メディック。失われた知識を求めて一人旅をしていたが、図書館の本を探す過程でタリスたちと関わり行動を共にする。
  • マリア(CV:たかはし智秋
    • 「不死身」の通称を持つ美貌の女ソルジャー。アイアンベースとは別の拠点の生き残り。仲間から託された物を守るため、孤独な戦いを続けている。
  • イティカ(CV:山岡ゆり
    • カプセルの中で培養液に保存されていた少女。「大破壊」発生時、防衛軍相手に行われていたU-カブキという演目の女優。実はミュートという遺伝子改造人間(本来の外見は妖怪人間ベムみたいな異形)で、獣の尻尾を備えている。他人に変身できる能力がある。
    • ミュートが作られたもともとの動機は、機械だとノアにハッキングされる可能性があることから、生体兵器を作ろうという発想に至ったことが始まり。
  • ポM(CV:立花理香
    • 正式名称「ポスト・ヒューマン・モディファイド・クラスM」。アイアンベースのオペレーターをしているアンドロイド。皮肉屋で毒舌なところがある。
  • ジンゴロウ(CV:浦山迅
    • アイアンベース在住の、メカニックをしている老人。ヨッキィの師匠で、パーツの生産や戦車の改造などを担当する。
  • ダヌンツィオ(CV:篠原剛
    • アイアンベースの住人のリーダー格。オネエ言葉で喋る、禿頭でガタイのいい黒人。酒場でパーティの管理やアイテムの販売などを担当する。

・・・以上が本作の舞台に登場する生存者の全てである。

システム関連

極限まで荒廃した世界観のため、従来存在したシステムも大幅に変更点がある。

  • セーブはどこでも可能となった。町まで戻ってメモリーセンターを探す必要はない。
  • ハンターオフィスは存在せず、おたずね者を倒した場合はその場で賞金が支払われる。
    • おたずね者(WANTED)やボス以外にも、強敵となっている「NAMED」が登場。NAMEDは賞金こそないがドロップ品が強力。
  • 戦車を何十台も所持できる。その内訳も、同じシャシーを複数所持したり、おたずね者だった戦車を自分のものにしたりと、従来不可能だった構成が可能となった。また、戦車のシステム周り自体にも色々変更点がある。
    • 設計図システムが新登場。これにより戦車の新造が標準で可能となった。上記の構成もこのシステムが可能とさせたものである。
    • 材料があれば戦車の装備品も製造することができる。
    • 装甲タイルは電池によるバリアが張られるという設定に。
    • 宝箱から入手したものは本拠地のトランク行きになるため、生身で戦車装備を手に入れることが可能。生身のバトルで敵が戦車装備をドロップしても全く問題ない。
    • Cユニット廃止。Cユニットの大破による戦車強制降車のリスクが消えた。
    • 牽引は今回できない。道中で戦車を手に入れた場合、本拠地へ転送される。
    • トランクからいつでも物資を転送できる為、戦車道具欄が廃止された。ドッグシステムに該当する帰還はゲームシステム自体に組み込まれている。
    • 戦車は1台あたり3名まで乗れる。
    • ダブルエンジンが全ての戦車に対して可能なため、積載量の拡張性が従来と比べて飛躍的に上がった。
  • 3D作品であることをより重視し、視点の変更が可能に。
    • フィールドでのランダムエンカウント廃止。シンボルエンカウントなのだが、敵シンボルは原則動かないため、大きく迂回することで戦闘回避が可能。
    • 逆に、戦闘突入前に狙撃して先制ダメージを与える(場合によってはこれ自体で倒す)ことも可能。
  • 舞台はおもに「フィールド(屋外)」「リメインズ(ダンジョン)」「トンネル(通路)」で構成されており、リメインズに戦車は持ち込めない。
    • リメインズでは生身での戦闘を強いられる代わり、技術や設計が記された書類が手に入る。また、本作では道中での蘇生に必要な再生カプセルを購入可能。屋外と違ってエンカウントはランダム発生。NAMEDは主にこのリメインズに潜伏している。
    • 町が存在しない為、施設での回復や蘇生は帰還時に全て自動で行われ、宿屋やミンチ研究所まで足を運ぶ手間は一切掛からない。
    • トンネルは、フィールドとリメインズの中間。異なる地域同士を結ぶ通路であり、主要部分は戦車での立ち入りが可能だが、エンカウントはランダムで発生。
    • 実質的なラストダンジョンは東京内の一地域をまるごと使った屋外エリアとなっている。
  • これまでと大きく変化した戦闘バランス。運転レベルや戦闘レベルの数値が大部分を占める(運転レベルが低ければ冗談抜きに戦車をあっさり大破させられる)。レベルアップに伴うパラメータ成長も職業に依存するため、選択はかなり重要(特にサバイバーでのレベルアップは避けたい)。
    • 強敵を相手にする際は攻撃属性にかなり注意を払う必要がある。ダメージに数倍の違いが出る。特にシールドブレイクを発生させる属性は意識して揃えること。
    • 全滅した場合、その敵のHPをどれぐらいの割合まで削ったかを示す「撃破指数」が表示されるため、リベンジへの参考にできる。

余談

様々な変更点により、ユーザーからの評価は賛否両論が入り乱れ、戦車関連の充実をはじめとした便利なシステムや完成度の高いゲームシステムが評価された反面、個性的な登場人物に彩られた場面が極限状態ゆえ軒並みなくなったことを受け入れられない意見・世界観の割に主人公たちが現代的な美男・美女揃いになっている点・絶滅寸前な割に賞金をはじめとする貨幣経済がなぜか機能している点などの反発もあった。


ただしキャラクターデザインについてはメタルマックス4で不評だった部分を反映した部分が大きいし、そもそもメタルマックスというシリーズ自体が世紀末的な世界観をバックにしながらも意外なほどリアリティを切り捨てている部分は初代作から多いことは念頭に入れておく必要があるだろう。

・・・そこ、「それならMMである必要がないじゃん」とか言わない。


なお、通貨取引に関してはダヌンツィオによると「ショッピングは人類文明の象徴」と説明されている。他の生存者が存在すると仮定するならば、その人達とのやり取りに備えて貨幣経済を維持しておく必要がある。逆に「貨幣経済がもう必要ない」と認める事は、「他の生存者がいない」事を認めるのと同義であり、人類の生存を信じる彼らにとって、貨幣経済の否定は「生存者が存在する事を信じて探索を行う」という彼らの行動原理の根本を否定する事にも繋がる。

それ故、アイデンティティ維持の為に貨幣経済の維持が行われていたと推測される。


各種ドラマを作り上げる人間そのものが絶滅寸前のため必然的にハック&スラッシュ寄りの雰囲気になっていることから、メタルマックスに何を求めているかによって大きく評価が異なる作品と言えそうである。

  • ある意味 「MMシリーズの人気要素各種を参考に組み上げてみた試作品」 とも言い換えられるだろう。 ・・・もっとも、参考にすべき点を大いに見誤ってる感はあるが。

関連タグ

メタルマックスシリーズ 戦車

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