概要
FUNAによる小説作品。Web小説サイト「小説家になろう」にて連載中。
2016年2月に書籍化が決定したことが自身の活動報告にて発表され、アーススター・ノベルより、2016年5月14日に第1巻が刊行された。
その際、Web版の引き下げやダイジェスト化はないと明言している。
イラスト(キャラクタービジュアルデザイン)は亜方逸樹が担当。
著者・ファンによる現在の略通称は『のうきん(能均)』。
初期には『平均値』という略称が用いられていた事があり、これを使用するファンもいる。
異世界転生をする際に「能力値は平均値でお願いします!」と念押ししたはずが、転生先では……と言う小説家になろうでもお馴染みとなった異世界転生物。
書籍版と同じくアーススターのコミックレーベルでもあるコミック・アーススターにてコミカライズが連載中。
作画はねこみんとが担当。
2018年2月27日、自身の活動報告にてアニメ化企画が進行中であることが発表された。その後、アーススターの公式twitterでも正式に発表された。
1年以上その後の情報がなかったが、2019年7月1日、正式な放映時期が同年10月予定であることが決定。併せてティザービジュアルも公開され、公式ティザーサイト、Twitterが始動した。
因みに同時期放送のなろう作品に『本好きの下剋上』がある。こちらも異世界転生ものである。
また、スピンオフ4コマ漫画『私、日常は平均値でって言ったよね!』も7月11日にスタートする。
こちらの作画は森貴夕貴が担当する。
既刊は原作が10巻、コミカライズが3巻。原作第11巻は2019年7月16日発売予定。
Web版は累計2億6000万PV超え、書籍版はシリーズ累計55万部を突破している。
登場人物
赤き誓い
マイルの所属する全員女性のハンターチーム。元はハンター学校のルームメイト。何らかの事情(例えば国家間の戦争行為への介入など)でやむを得ずチーム名を隠す時には、傭兵集団「赤き血がイイ!」として活動する事もある。
- マイル / アデル・フォン・アスカム
CV:和氣あず未
本作の主人公。前世の善行を原因とした加護により、世界全生物を合算した状態における平均値の能力を持って生まれてきた少女。
- レーナ
CV:徳井青空
炎系攻撃魔法を得意とする魔術師の少女。その特性から「赤のレーナ」の二つ名を持つ。が、マイルと一緒にいたために属性問わず攻撃魔法全般が使えるようになる。赤き誓いの中で最もハンターとしての経験が長くチームの判断役とも言えるが、時に感情に流されやすく自らもその自覚はあるため(一応)リーダーではない。
- メーヴィス
CV:内村史子
騎士の家系の末娘(兄が3人)として生まれた貴族の少女。騎士に憧れたものの家族に反対され、家出。剣士から騎士を目指すためハンターとなった。マイルと一緒にいたために身体能力などが高くなり、特にスピードが強化される。身長が高く男装の麗人としての押し出しも効くため、チームの外渉や内部調整を担当。その事から対外的には彼女がリーダーという事になっている。
- ポーリン
CV:田澤茉純
一見、頭脳がふわふわスワップ気味の巨乳少女。だがソレは外見だけの話で、実際には商家出身のしっかり者。多少ではあるが守銭奴めいている。豪商の愛人の娘で将来はその豪商(あるいは取引先)の愛人候補……というフレコミだったが、実は件の豪商に家を乗っ取られた由緒ある商家の娘で、豪商とポーリンに血の繋がりはない(実父はその豪商により事故に見せかけ殺害され、事実上血の繋がりがある家族は母と弟のみである)。マイルと一緒にいたため、彼女から医学を仕込まれ、高度な治癒魔法が使えるようになる。水系魔法を得意とし、マイルの入れ知恵で「ホット系」と呼ばれる非殺傷系攻撃魔法(カプサイシン含有の熱湯を生成して攻撃に用いる)を共同開発した。また炎系の魔法も使える。
ワンダー・スリー
初等学校時代のアデル(マイル)の同級生であり、アデル(海里)にとっては前世から数えてすら初めて得ることができた親友たち。
当初は能力ゆえに学校で目立つ存在だったアデルを疎みいじめにかけようとして彼女に近づいたが、即日アデルの置かれている苦境を知って「こんなに苦しんでいるものに追い打ちをかけようとするなんて、私たちは何をしようとしていたのか」と改心。さらにアデルからの魔法指導で人生の可能性が拓けたことから、彼女を一生の恩人と思い、本当の意味での親友となった。
アデル出奔後、再びアデルと巡りあうため、貴族の子弟の護衛を専任で引き受けるDクラスハンターとして活動するようになる。
- マルセラ
CV:河瀬茉希
中流貴族の娘でプライドが高いが、その一方で慈悲も深いお人好し。
非嫡子である事から政略結婚の将来を決められていた(本来は貴族の娘として力のある家を繋ぎ止めて一族が繁栄するための道具となるため、愛人として囲われる事も辞してはいけない身の上だった)ために諦観していたが、アデルから「魔法のコツ」を知らされて攻撃魔法を使えるまでに能力が上昇し(攻撃魔法が使えるようになった事で人材としての希少価値が上がり逆に自分が結婚相手を自らの意思で選べる立場になった)運命が拓かれる。アデルが諸事情から学園を去るまでは親友として共に在る事となった。
さんざっぱらアデルのアホの子っぷりに付き合わされてきたため「アデル・シミュレーター」とも称される(対アデル限定の)予測演算能力を持つに至る。
- モニカ
CV:安野希世乃
マルセラの友人のひとり。商家出身の少女。水の生成魔法が使えれば商隊(キャラバン)を率いる事も可能になるため、これを使えるようになりたがっていたが、イメージなどに問題があったために魔法が全く使えなかった。マイルの指導で魔法を使えるようになる。
- オリアーナ
CV:東城日沙子
マルセラの友人のひとり。平民出身の特待生。機転が利く計算高い少女でワンダースリーのブレイン。特待生であるため将来は国の仕事に就くことが決められている。
同じくマイルのおかげで魔法が使えるようになり将来の可能性が広がる。ほかの二人とともにマイルから教えられたことを軸に自らの技術を研鑽し、自分たちの人生設計を立てる。
その他
- ナノマシン(ナノちゃん)
CV:羽多野渉
この世界で使われる「魔法」の正体。世界中の空気に散布され生物内にも取り込まれている微小な存在。このナノマシンが人間の思考を読み取り、これに従い効果を物理的に発現させるのが、この世界における「魔法」である。ナノマシンへのアクセスは神によって種族ごとの管理制限が設けられており、一定レベル以上の管理権限を持つ者だけがナノマシンたちと会話をする事ができる。(当然、マイルは管理権限所持者である)
そのため、魔法を使う人間が「効果を発現させるための具体的な物理的プロセス」を思い浮かべる(つまり例えば水を出す場合は「水よ出てこい」という効果のみを思い浮かべて念じるのではなく「空気中の水蒸気を凝縮して目の前の空間に水として現出させろ」とプロセスを詳細に念じる)ことができないと、魔法の発現が不確定であいまいなものになる(当然、不発に終わる)事が多い。
実は密かに寂しがり屋。管理権限を持つ者はナノマシンの存在を歯牙にもかけなかったり、あるいは逆に天使扱いで崇めたりするため、自分たちを可愛がりコミュニケーションを取ろうとしてくれるマイル(アデル)の事は「大事なともだち」として何よりも守り彼女の希望を叶えようとする。(が、マイルが納豆を欲しがろうとしたときは、納豆菌の創造が「生物兵器の創出」の禁則事項に当たるとして叶えてくれなかった)
関連イラスト
マイル(アデル) | 海里 |
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レーナ | メーヴィス&ポーリン |
マルセラ | |
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