海域としての黒海
トルコ、ブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、ロシア、グルジアに接する地中海。ボスポラス海峡、マルマラ海、ダーダネルス海峡を経てエーゲ海に通ずる。クリミア半島の東側にアゾフ海がある。
古くから草原の道・ロシアとヨーロッパを繋いできた海上交通路としての側面を持つ。例えば、アルゴ船の向かったコルキスはこの海の沿岸にあったとされ、ギリシャ人は沿岸のクリミア半島に植民都市を築いた。クリミアの町々には16世紀ごろまでイタリア海洋都市の商館が設けられるなどした。さらに、初期ロシアの発展時には、北のバルト海沿岸からドニエプル川を下り、黒海に出る交易路が存在したと言われている。コンスタンティノープル(イスタンブール)が栄えたのも、東西交易の要衝であると同時に、地中海からみて北方に入る海路をおさえる地にあったためである。
その重みは近代にいたっても、不凍港を求めるロシア帝国のウクライナ・クリミアへの進出とオスマン帝国への圧迫という形で現れた。
先史時代には大陸の奥深くまで入り込んだ内海「テチス海」の一部であり、カスピ海やアラル海などはかつて黒海と繋がり同一だった海域の名残である。
深海の層は、酸素等の関係で生物層に乏しい。
世界の海でもかなりの閉鎖的な水域であるため、クジラや大型のサメはいない(というか、過去にいたとしても今はいない)。固有種のイルカが3種、絶滅危惧種のモンクアザラシがいた。
力士の黒海
正式な四股名は「黒海太(こっかい ふとし)」。本名はレヴァン・ツァグリア。
グルジア出身(当時はソ連)。四股名は上記の海にちなんで名づけられた。