エーギル(北欧神話)
えーぎる
北欧神話に登場する神々の一柱。
概要
北欧神話に登場するヴァナ神族の長、あるいはヴァナ神族やアサ神族より古い世代の属しているといわれる神。
その名は「海」を意味しているとされており、エゴールとの別名を持つ。
なお、絵画などで表される際は、全体が詰めの様にか細い指を持つ老人の姿として現される。
海の精霊・ラーンを妻としており、渦巻く波を象徴している9人の娘たちと共に海を支配する海神で、海底にある宮殿で暮らしており、この宮殿は海に沈んだ黄金などの財宝が集まって来る場所である為、その輝きだけで照明は不要だったとされている。
なお、エーギルはアサ神族の為に宴会を催すなど神々に近い立場ではあるが、厳密には巨人族に属する神である。しかし『ラグナロク』が起きた際は神々と対峙することは無いという。
また、詩で「エーギルのあぎと」という表現がある程に彼の一族たち同様にエーギル自身も海上の船に噛みついて船を襲い、船員たちを海の底へと引きずりこむことがよくあったとされているが、その一方でオーディンが戦死者をヴァルハラへともてなす様に海で溺れ死んだ者たちの魂はエーギルの宮殿へと連れて行かれてもてなされるとされている。