概要
ダイコンのように太くむっちりとした脚。たいていは女性に対して用いられる。
「大根足」と書くが「脚」を表現しているのが普通である。
昔の大根は白くてすらっとしており、「大根足」は褒め言葉として用いられていたが、江戸時代後半から太い大根が出回るようになりマイナスイメージとして使われるようになってしまった。
古い時代のアニメにおける女性キャラも、男性向けの場合、現代から見ると1980年代まで、戦前からの米国作品「ベティ・ブープ」や、1950年代からの手塚治虫作品の影響を受けたフォロワーの系譜による作家が、その時代で魅力的とされた大根足的な表現手法を好む傾向が多かった。
現代的な足の趣向に代わるのは、1970年代において少女漫画の表現手法や要素が逆輸入されだしたころから拮抗しだし、1980年代後半には絵でも芸能人でも足長が必須要素となっていき、1992年の『美少女戦士セーラームーン』の放映開始による男女を巻き込んだムーブメントによって、少女漫画的な脚の描き方に完全に取って代わられ(大根足であると当該コスチュームを描いたとき様にならない)、脚線美全盛期を迎えた。
しかしバブル崩壊による景気低迷が深刻化した1990年代後半にかけて、リアルにおいて再び短足化の傾向が強まる。ルーズソックスの流行を契機として、2000年代になるとおっぱい重視のグラビアアイドルや、等身大のアイドルを目指したAKB48などが台頭し、顕著となった。
この流れは二次元の世界もそれなりに波及、日常系の流行を受けて頭身がギャグキャラ体型の方向に縮みだし、アニメけいおん!のようにO脚・X脚気味だったり、初代『ドリームクラブ』のようなキャラが全員大根足のものも現れた。
だが俗に言う「公開処刑」なる言葉も生まれ、2010年代後半にはモグラ女子やハーフタレント、K-POP等の影響を受けて再びスリム化の傾向にある。
タイトルメイン画像のような現代の漫画表現における「大根足」も一旦完全に少女漫画ナイズされた系譜の後のものであり、洗練度は80年代前半とは比べ物にならなくなっている。
Pixivにおけるベティ・ブープの投稿画像も、現代の絵師による投稿であることから、体や脚の書き方は現代風に描かれているものがほとんどである。
海外作品や海外絵師の描く長足に影響された、すらりとした細い脚も増えた。
関連タグ
八尋寧々:『地縛少年花子くん』のキャラクター。大根足がコンプレックスで黒タイツを履いている。
花奏すず:あやかしトライアングルのキャラクター。彼女も太めの足がコンプレックスであり、指摘されると怒る。なんなら女体化した主人公の細い脚に嫉妬することも。
「太ぇって!!︎!」「太くねぇって!!︎!!︎」:漫画家・芥見下々と担当編集による、性癖に対しての口論。