概要
トヨタのカローラ・スプリンターシリーズのうち、1995年~2000年に製造された1600ccのモデル。
カローラ・スプリンター・レビン・トレノ・カローラワゴン・スプリンターカリブが該当し、前者2つは「GT」、その他は「BZ」のグレード名を与えられた。
4A-GE型エンジンを搭載した最後の車両たちである。
先代のAE101がバブル景気に迎合して大きく重くなったことの反省と、バブル崩壊後の世相を反映して、車体は小さく軽くなった。
5馬力パワーアップしたエンジンも相まってスポーツ性に磨きをかけたが、前期型は内外装ともに貧相だったことから批判も多く、後期型で大幅にデザインが改修されている。
また、後期型では当時まだ珍しかった6速MTが搭載され、ライバルとの差別化を図った。
レビン・トレノは最上級グレードに引き続きスーパーストラットサスペンションを使用した。
本モデルをもって、カローラ・スプリンターシリーズから1600ccのスポーツモデルが消滅した。
また、1983年から続いた4A-GE型エンジンの完成形としてエンジン単体の人気が高く、AE86へのエンジンスワップのドナーにされた個体が多い。
このため、AE92同様に早期に廃車が進行し、特に前期型は残存数は少ない。
モータースポーツ
長らくレビン・トレノの主戦場であったグループA(全日本ツーリングカー選手権)は既に終わっており、N1耐久やワンメイクレースで活躍した程度であった。
その他の競技でもEK9型シビックタイプRに太刀打ちできず、ボディの剛性の高さ以外はあまり評価されずに終わった。
しかし、生産終了から20年を経た現在でも富士スピードウェイでワンメイクレースが細々と継続しており、その雄姿を見ることが出来る。
尚、セールスポイントであった6速MTとスーパーストラットサスペンションはモータースポーツでは好まれず、専ら前期型の5速MTとノーマルストラットが使用された。
通称
「いちいちいち」「ピンゾロ」と通称される事が多い。
レース界隈では「いちいち」とも呼ばれる。