→OSXも参照
バージョン9までのClassic Mac OSを指すタグ。 現行のmac OS(旧称Mac OS X、OSX)は技術的に直系ではなく、基本的に別物のシステムである。
Classic Mac OS
初期のMacのシステムソフトウェアは単にSystemと呼ばれていた(日本語版は漢字Talk)。 ちなみにSystem 6で統一されるまではSystem Software(パッケージとしてのシステムソフトウェア)とSystem(システムソフトウェア本体)のバージョンがずれており紛らわしい。
Mac OSという呼称は広く通用していたものの、製品名として公式採用されたのは1997年3月に発売された7.6以降である。
初期
最初のSystemは1984年にMacintoshとともに登場し、GUIの普及に大きく貢献した。当初は白黒でシングルタスク、階層型のファイルシステムを持たない(ファイルブラウザのFinderで擬似的に再現していた)という極めてシンプルな環境であった。1985年のSystem 2.1でハードディスクなどの大容量ボリュームと階層型ファイルシステムに対応したHFSを実装する。
1987年のMacintosh IIの登場とともにカラー化(System4.1)。 640×480で256色表示が可能、マルチディスプレイにも対応した。当時はまともなカラーマネジメント環境を持っていたほとんど唯一のコンピュータであり、この時からデザイナーの間でMacintoshが主流となる。 また同年秋に登場したSystem4.2(System Software 5.0)から擬似マルチタスク環境であるMultiFinderを搭載した。
1989年のSystem6.0(日本語版は漢字Talk6)で24ビットフルカラー(1677万色)に対応。TrueTypeによるアウトラインフォントを標準搭載した。
Mac OS 7
1991年のsystem 7でシステム全般が大幅に刷新・強化され、擬似マルチタスク機能をシステムに完全統合、32bitアドレスに対応した仮想メモリ機能を搭載する。白黒時代の見た目を引きずっていたインターフェイスもカラー化された。現在のmacOSでも広く使われているAppleScript(OSレベルのマクロ言語)や、QuickTimeを標準で付属するようになったのもこのバージョンから。日本語対応は遅れ、1992年のSystem7.1(漢字Talk7)からになった(WorldScriptという多言語環境の完成を待って日本語対応したため)。漢字Talk7はことえりを初搭載したバージョンでもある。
この後、System7/漢字Talk7は順次PowerPCへの対応、Open Transportによる新しいネットワーク機能、Java仮想マシンの搭載...などの拡張が重ねられるが、新しいMac OS 8(当時互換機路線を目指していたために正式にOSとしての名が与えられた)として構想されていた野心的OS、Copland(コードネーム)の開発が頓挫。Coplandに搭載される予定だった機能のうち完成したものから順次搭載する方針に切り替えた。
Mac OS 8以降
こうして1997年にリリースされたMac OS 8はFinderがCoplandのものになり、見た目が従来のフラットデザインから「プラチナアピアランス」という立体感ある新しいものに全面刷新された。Finderのマルチスレッド化により、ゴミ箱を空にしたりファイルをコピーしている最中でも他の作業ができるようになったほか、コンテキストメニューに対応し、右ボタンマウスが有効に使えるようになった(Macは基本的に1ボタンマウス)。1998年に登場したMac OS 8.5からPowerPC専用バージョンとなり、USBなどの新しいデバイスに本格対応。ファイル内容の検索機能(従来はファイル名のみ)などを搭載した。
1999年のMac OS 9リリース時にはすでに次期バージョンのMac OS Xが発表されていたが、Keychain(パスワードなどの一括管理)、音声ログイン、TCP/IPを介した個人用ファイル共有などの新機能が意欲的に搭載された。最後のバージョンは2001年にリリースされたMac OS 9.2.2。
2001年から2003年にかけてMac OS Xに置き換えられた。
関連タグ
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