概要
小説『日本国召喚』に登場する国家。第二文明圏ムー大陸北半分に国土を持ち、主な都市として首都オタハイト、商業都市マイカルがある。
列強第二位であり、異世界では珍しい科学文明国で日露戦争~WW1程度の技術を持ち、永世中立を表明している。
その正体は高度な文明を築きながらも海中に沈んだとされる伝説のムー大陸そのものであり、大昔の地球から転移してきたと思われる描写がある。それを裏付けるように、この国の世界地図(転移前の世界地図)は、地球の世界地図と驚異的なまでに酷似していた(その時の会話を見る限り、作中の世界観ではアトランティスと南極大陸は同一存在ということになっている)。
当時ヤムート(web版および『なろう』版では邪馬台国との関係性もあったとおぼしき描写がある)と呼ばれていた神代日本はこの国の友好国だったようで、その縁もあってか列強の中では最も早い段階で日本との関係が良好となっている。
滅びゆく栄光編
日本国使節団が乗ってきた船を機械動力船と見抜き、奇妙な飛び方をする飛行機械で技術力の高さを確信し、国交を結ぶ。
その際、日本国使節団を案内していた統制軍技術士官のマイラスは、日本のジェット戦闘機の情報や、自動車の普及率について驚愕しっぱなしであった。
日パ戦争の『フェン王国の戦い』にマイラス達観戦武官を派遣し、続く『アルタラス島の戦い』の後、パーパルディアから「ムーは日本に兵器を輸出し、日本を支援して代理戦争をさせている」と疑いをかけられるものの、これを否定し、パーパルディア皇国第一外務局に対して「日本は自国よりもはるかに発達した科学文明国家」であることと、パーパルディア在留の邦人、大使館職員の引き揚げを伝えた。
崩れる均衡編
神聖ミリシアル帝国の港町カルトアルパスで開催された『先進11ヶ国会議』に例年通り、戦艦『ラ・カサミ』(敷島型戦艦に酷似)を旗艦とする最新鋭艦隊を引き連れ出席(出席国は外交官護衛の名目で、最新鋭艦で来るのが通例)し、第二文明圏で侵略行為を繰り返すグラ・バルカス帝国を非難する。
会議中グラ・バルカスが全世界に軍門に下ることを要求、各国外務大臣級護衛艦隊を襲撃する。これに対して参加国は臨時連合軍を組んでこれを迎え撃つことになり『フォーク海峡海戦』が発生した。
戦列艦~前弩級戦艦が主力の臨時連合軍では超弩級戦艦や機動部隊に敵うはずもなく、座礁して撃沈を免れたムーの戦艦『ラ・カサミ』以外全艦撃沈されることとなった。
その後の捕虜返還交渉において、ICレコーダーを用いて「日本にも宣戦を布告した」公式発言を録音し、日本を戦争へ巻き込むことに成功する。
新世界大戦編
ムー大陸西方の制海権を賭けた『バルチスタ沖大海戦』に参加。先述の『フォーク海峡海戦』での戦訓をうけ各艦に対空機銃を増設するなどの対策をとるも、第二次世界大戦レベルの艦載機と軍艦の攻撃の前に多くの艦船を喪失し、他の世界連合艦隊とともに撤退する。
新世界大戦編(護国の戦士たち)
『フォーク海峡海戦』で座礁した『ラ・カサミ』の修理を日本に依頼、ムーを抑止力としたい日本は、新世界技術流出防止法による規制を受けない限界までの魔改造を施すこととなる。
激動のムー大陸編
中央暦1643年6月、西部の旧レイフォル及び空白地帯に接する都市アルーにグラ・バルカス帝国陸軍第8軍が侵攻し、陸軍がこれを迎撃するが、戦車を主体とした機甲師団という、これまでこの世界に存在しなかった戦術の前に大敗してしまう。
保有兵器・乗り物
統制軍陸軍
70mmガエタン歩兵砲
105mmイレール重カノン砲
統制軍海軍
ラ・カサミ級戦艦「ラ・カサミ」「ラ・エルド」
ラ・ヴァニア級航空母艦「ラ・トウエン」
統制軍空軍
戦闘機『マリン』
民間
輸送機『ラ・カオス』