概要
小説『日本国召喚』に登場する国家。
第一文明圏に位置しており5列強最強とされ魔帝復活時の『人類の盾』を自称するが…?
首都はルーンポリス。多種族国家でエルフの割合が一番多い。神代から生きた竜神が、政治に介入していると噂される。
古の魔法帝国の遺跡を研究、解析して発展しておりWW2時程度の技術力を持つ。魔導技術に長けており魔導機関を搭載した魔導船や自動車、航空機を復元、開発している。
…のだが、ただ古の魔法帝国の有していた魔導技術を模倣・リバースエンジニアリングするのに全ての技術開発能力を振り分けている節があり、基礎技術力と基礎物理学への関心の致命的低さから、技術の本質に対する理解度が低い。
そのため解析レベルは4割~8割程度と低く、魔導機関もオリジナルより圧倒的に劣る出力しか出せていない。
同じ理由で、魔法を使わない科学技術に対する認識度や理解度は低く、「科学は魔法より絶対的に劣る」と信じ込んでいる節がある。
また、古の魔法帝国の技術・兵器のコピーに徹している上に、周辺国に対して常に独り勝ちの状態が長く続いていたため、独自に他国を圧倒するための兵器・技術を考案・開発する力が低く、実戦ではグラ・バルカス帝国の魚雷(魔帝の遺跡に無かったため概念そのものが無い)攻撃に対してなす術も無く翻弄・圧倒されている様子が散見された。
おかげで「自称(としか思えない)世界最強」と地の文に書かれてしまったり読者から「古の魔法帝国ならぬ古を模倣帝国」と揶揄されるなどネタ要員扱いされている。
崩れる均衡編
2年ごとに開かれる『先進11か国会議』が港町カルトアルパスで開催される。中央暦1642年の会議では瓦解したパーパルディア皇国、レイフォルに代わりそれぞれ日本国、グラ・バルカス帝国が出席し、魔帝対策について話し合う予定だったが、グラ・バルカス帝国が突如全世界に宣戦を布告、各国外務大臣級護衛艦隊を襲撃する。
参加各国艦隊は国の面子を保つため、臨時連合軍を組んでこれを迎撃することとなった。日本の巡視船しきしまも憲法上の理由から自衛しかできないことを伝え、海峡脱出のため正当防衛射撃をおこない敵機を数機撃墜するが、海峡の出口に現れた戦艦グレードアトラスターに撃沈される。
また、警備についていた神聖ミリシアル帝国の魔導巡洋艦8隻及び、臨時連合軍の艦船もムーの『ラ・カサミ』を残し、航空攻撃及びグレードアトラスターとの砲戦によって全艦撃沈された。
新世界大戦編
第二文明圏ニグラート連合沖バルチスタ海域にて発生したバルチスタ沖大海戦に以下の艦隊で臨む。
- 世界連合艦隊(捨て駒)
- 地方隊 13隻
- 別動隊「魔導連合艦隊(第1、第2、第3魔導艦隊により編成)
各
+
主な登場人物
- 皇帝ミリシアル8世(ルキウス・エルダート・ホロウレイン・ド・ミリシアル)
- アルネウス - 帝国情報局長
- ライドルカ - 帝国情報局員
- ヒルカネ・パルペ - 対魔帝対策省古代兵器分析戦術運用部長
- メテオス - パル・キマイラ2号機艦長
- シュミールパオ - 軍務大臣
- アグラ - 国防長官
- ぺクラス - 外務大臣
- リアージュ - 外務省統括官
- フィアーム - 外交官
- ベルーノ - 技術者
- ブロント - カルトアルパス港湾管理者
保有兵器
帝国海軍
艦級名は船体の素材に由来するのでネームシップの概念はない。
ブログ版最新話近くで登場した、ミスリル級を超える最新鋭戦艦。水雷防御は相変わらず不明だが、計算上46cm砲弾に耐えられるなど防御力が格段に向上した。
(さすがに反省したのか)日本から手に入れた多種多様な情報を元に独自技術の開発に力を入れはじめ、初めて魔帝の(劣化)丸パクリではない対艦・対空誘導魔光弾(ミサイル)を装備している。劇中では、対艦誘導魔光弾は魔帝を参考ないし仮想敵としたためか、基本性能は亜音速でダイブアタックしかできない地球における1960年代のP-15M相当にもかかわらず、超弩級相当の戦艦を一発で轟沈せしめる大火力を発揮して戦艦を含む艦隊を殲滅し、一部始終を目撃した自衛官からは「あまりにも威力が高すぎて、どんな敵を想定しているのか」と恐れさせている。(日本は既に”古の魔法帝国”の存在と復活を実証をもって半ば認識している為、それに対抗すると明言しているミ帝の武装も当然、"そのときの為の備え”であると仮定できるため)
- 同型艦「コスモ」
ミリシアル海軍のかつての最新鋭戦艦。水雷防御がない。
というか装甲もそれほどない
- 同型艦「コールブランド」「クラレント」「カレドウルフ」
- ゴールド級魔導戦艦
ミリシアル海軍の主力戦艦。ミスリル級よりかは性能的に劣るとされる。
- 同型艦「ガラティーン」(web・なろう版艦名「バリアント」)「ティソン」(web・なろう版艦名「フリルラ」)
- マーキュリー級魔導戦艦
ゴールド級・ミスリル級の前世代型戦艦。マーキュリーは「水星」ではなく「水銀」の意。
- 同型艦「ベガルタ」
ミリシアル海軍の主力空母。双胴空母であり、更に重巡洋艦クラスの主砲・副砲を搭載。
- 同型艦「シェキナー」
帝国空軍
- 制空型天の浮舟(戦闘機)『エルペシオ3』
魔光呪発式空気圧縮放射エンジン(地球で言うところのターボファンエンジン)を搭載する事実上のジェット戦闘機。
が、エンジンのバイパス比が無茶苦茶なことに起因する出力不足のためジェット機には不利なテーパー翼を採用し、書籍版では更にコンダイノズルとテールコーンを同時に装備しているなどどことなく違和感が漂う外見となった。
おまけに最高速度はグラ・バルカス帝国のアンタレス型艦上戦闘機(外見・性能共に零式艦上戦闘機相当)に劣っている。
- 多目的型天の浮舟(戦闘爆撃機)『ジグラント2』
520kg魔導爆弾を搭載可能なマルチロール機。巡航速度時速410km、最高速度時速510kmと、こちらもジェット機でありながらレシプロ機よりも遅い機体。
- 多目的型天の浮舟(戦闘爆撃機)『ジグラント3』
ジグラント2の改良型。
急降下爆撃に重しを置いており、ジグラント2と比べて大型化し、またエンジン出力の増強や翼面積増大が行われ、大重量爆弾の搭載が可能となった。また、翼面荷重が増えたことの恩恵で機動性も若干改善している。
書籍版のイラストではF-4となんら遜色のない先進的なキャノピーを有する他、鋭い機首にダイバータレス超音速インレットを備えたエアインテークを持つが、ジェット機では欠点しかない逆ガル翼とH字尾翼を有する機体として描かれている。
…とまぁ、超先進技術に触れ続けただけあって技術水準自体は高く、順当に発展していればグ帝とも互角以上に渡り合ったり日本にも追いすがれたであろうレベルにもかかわらず発展の仕方が仕方なのと(魔法文明にはありがちなことだが)科学を軽視してきているせいでいろいろとちぐはぐであり、ここまでの過程はともかく現状では発展の要のはずの魔帝の遺産がむしろ足を引っ張っている感が強い。
挙句、グ帝の超大艦隊を海自が100分の1未満の艦隊で一方的に叩き潰す姿を目の当たりにし、現状では魔帝どころか日本にも勝ち目がないので決して敵対するべきでないと思い知らされる有様である。
『コスモ』の活躍で一応国際的な威信を取り戻したが、はてさてどうなるのか注目されるところ。