概要
主人公・「みーくん」がかつて住んでいた家で暮らしていた大江家の長女。長い黒髪と色白の肌が特徴的な美少女。
和装趣味で、よく紫の着物を着ている。浴衣しか服を持っていないらしい。ちなみに貧乳(指摘されると怒る)。ピアノが趣味。大江家ではお嬢様暮らしをしていたが、家事は一通りこなせる。
「僕」には「自分の女版」と評されており、時折「僕」と全く同じ台詞を偶発的に発することがある。「僕」に負けず劣らず頭の回転が早い。作中の事件の真相を正確に察知するが、「僕」のように嘘は多用せず、うまく立ち回り、事件に巻き込まれても無傷で済んでいる。
また、マゾヒストで無表情という特徴を持つ彼とは対照的に、サディスティックで(「僕」によれば「虫が人間の振りをしたような」)笑顔をよく見せるという特徴を持つ。
7巻では『僕』に代わって物語の語り部を務めた。
「ですわ、すわすわ」と語尾を反復することがある。
名前の由来は推理小説『そして誰もいなくなった』の登場人物、ユナ・ナンシー・オーエン。
名字の『大江』も『オーエン』にかかっている。
以下5巻と7巻のネタバレあります。
実は大江家の子どもではなく、誘拐されてきた少女である。本名は佐内利香(さない りか)(この名前は実の祖母が与えたものらしい)。
愛知県出身。「僕」以上に悲惨な家庭環境で育っており、家族からはネグレクトや売春の強要などを含む虐待をされていた模様。この影響で義務教育もほとんど受けていない(このため、彼女は平仮名と片仮名以外は読むことも出来ない)。
作中での誘拐事件の後、この事件のファンであった大江景子により「僕」に見立てられて誘拐された。以降は「湯女」という名前を与えられ(「湯女」とは温泉宿で接待をする遊女の意があり、景子が彼女の境遇からつけた可能性もある)、大江家の娘として暮らしてきた。本人は「どこにいても自分は自分」と、自身の境遇は気にしていないらしい。
4巻と5巻での事件後は、自分と共に生き残った次女・茜とともに「僕」の住む街のアパートに移り住み、暮らすようになった。
「僕」とは腐れ縁のような関係だが、10巻では「僕」を匿い、失意の中にいた彼に発破をかけた。その後はピアノ弾きの仕事を始めたらしい。
表記揺れ
湯女 ※まったく違う意味になってしまうためフルネームでの表記が推奨される。