メトロ6R4

めとろしっくすあーるふぉー

MGがWRC向けに開発した自動車。

概要

イギリスのMGがWRC向けに開発した自動車。

所謂ラリーカーで、当時のグループB規定に則って設計された。

車体のベースとなったのは、ブリティッシュ・レイランドグループで生産されていた小型大衆車、メトロ。

ただしグループBマシンの例に漏れず構造は全くの別物で、駆動方式はミッドシップエンジンの4WD。

フレームもベース車のモノコックとパイプフレームを組み合わせたオリジナルであった。

取って付けたようなゴテゴテとしたエアロパーツには、F1チームであるウィリアムズが関わっている。

そのため、スクエアな見た目に反して空力性能は良かったとされる。

フロントウイングを備えたラリーカーは、現在に至るまで非常に珍しい。

エンジンは、2Lクラスの直列＋ターボという当時のトレンドに囚われず、3L自然吸気のV型6気筒を採用した。

重量やサイズでは不利であったが、自然吸気特有の鋭いアクセルレスポンスを実現するための選択であった。

WRCには1985年最終戦から参戦。

プジョーやランチアには及ばないものの、最高で3位を獲得するなど一定の戦闘力を示して見せた。

翌1986年にグループB規定が終了したことで、WRCへの参戦は終了。

一部マシンはその後ローカルラリーに転戦し、かつてのライバルたちと共に奮闘した。

尚、生産された合計200台は全てラリーチームに割り当てられたため、他のグループBマシンと違い市販車仕様が存在しない。