概要
『銀河英雄伝説』の帝国側登場人物・ジークフリード・キルヒアイスの座乗艦。
帝国軍宇宙艦隊司令長官・ラインハルト・フォン・ローエングラム元帥の腹心・ジークフリード・キルヒアイスがゴールデンバウム朝銀河帝国皇帝・フリードリヒ4世から下賜された高速戦艦。
ルビーを溶かしたような赤い髪と形容されるキルヒアイスの特徴を表した深紅の戦艦で、後に帝国軍総旗艦となるラインハルトの座乗艦・ブリュンヒルトの姉妹艦とされている。
石黒版でキルヒアイスはカストロプ動乱平定に他の高級指揮官と同じく標準的な戦艦を旗艦にしているが、Neue版ではカストロプ動乱平定時にバルバロッサを旗艦としている。
イゼルローン回廊より帝国領奥深くに侵攻してきた自由惑星同盟軍に対し帝国軍は焦土作戦を敢行、第七艦隊を四倍の戦力をもって撃破(石黒版では降伏、Neue版では第十三艦隊を逃がすため残存兵力を糾合した第七艦隊を壊滅)し、カール・グスタフ・ケンプ中将の艦隊を辛うじてかわした第十三艦隊と対峙、艦隊を指揮する同盟軍・ヤン・ウェンリー中将に敗北を覚悟させた。
ガイエスブルグ要塞に籠った門閥貴族にも活躍、
キルヒアイスはアウグスト・ザムエル・ワーレン、コルネリアス・ルッツ両中将とともに別働艦隊を率い貴族側各星系を平定、ガイエスブルグ要塞から出撃したウィルヘルム・フォン・リッテンハイム3世侯爵率いる5万隻の艦隊が雑然と並んでいるだけの烏合の衆とみて、700隻の高速戦艦を自ら率い、リッテンハイム艦隊を切り裂く作戦を実行、一瞬で敗北した侯爵は後方に控える自軍の補給艦隊を攻撃しガルミッシュ要塞に逃亡する醜態を見せたため、部下に見限られて殺害される悲惨な末路を迎えた。
その後も門閥貴族軍は連戦し連敗、ガイエスブルグ要塞が最の拠点となった。
ガイエスブルグ攻略戦に勝利したラインハルトは、捕虜との会見に臨んでいたが、オットー・フォン・ブラウンシュヴァイク公爵の腹心・アンスバッハ准将がラインハルトを殺害しようとし、その楯になったキルヒアイスを殺害、
ガイエスブルグ要塞に寄港したキルヒアイス艦隊旗艦・バルバロッサは戦傷を負うことなくゴールデンバウム朝銀河帝国の歴史から姿を消し、帝都オーディンの軍港につながれることとなった。