この空の向こう、大気圏も越えて、お月様のその先
火星も木星も、土星の輪っかも飛び越えて
太陽系の、GBNの果てまで
だから行こう、ヒロト
もっともっと遠く、銀河のはるか先、宇宙の向こう側まで
どこまでも、どこまでも――!
CV:水瀬いのり
人物
コアガンダムを組み上げた当時のヒロトの前に現れた、少女の姿をしたダイバー。白を基調したドレスに、二つ結びで整えた金色のロングヘアーが優しげに揺れる、浮世離れした印象の人物。
バトルがメインコンテンツのGBNを指して、「大切にする気持ち」で人と人を繋ごうとしている世界との持論を持ち、砲火に晒されることも多い無数のディメンションを心の底から愛している。価値観に共鳴したヒロトと二人でGBNの各所を回っていた。
ガンプラの気持ちを感じ取ることが出来るようで、ヒロトが「ガンプラも感情のようなものを持っている」と考えているのは彼女からの受け売り。
第二次有志連合戦が起こる少し前にヒロトの目の前で消滅してしまったことが、彼がGBNから遠ざかる原因となった(正確には有志連合戦でヒロトがこのことを思い出したことが直接的な原因)。
その在り様は2年経った現在でもヒロトの心に強く刻まれており、あてのない彷徨を続ける彼にとってのひとつの道標として息づいている。
正体について
ガンプラの気持ちが分かると主張する点、最重要人物と思われる点から、早い段階で前作のサラに近い存在ではと考えられており、イヤリングと髪色から直接的に関連づける考察も見られた。
メイが電子生命体「ELダイバー」だと知ったヒロトは、イヴもELダイバーだったのではと推測しており、ELダイバーの消失は死と同義なのかをメイに訊ねている。
彼女の正体は第二次有志連合戦時点で発生していた(運営も確認していなかった)もう一人のELダイバーにしてサラの姉であった。
二期になって明かされた情報、聖獣クアドルンが語った惑星エルドラの真実から、彼女を含むELダイバーにはさらなる事実が隠されている可能性が生じている(19話予告でのイヴの台詞もそれを裏付けるような物になっている)。そもそも「GBN内で生まれたELダイバー」であるかすら不確定となっている。
第19話でイヴとヒロトが初めて会ったのがGBNがサービスを開始して間もない頃だったということが判明しており、もしもイヴがELダイバーだとしたら、彼女はサラよりも前に、更には世界で最初に誕生したELダイバーである可能性が高い(彼女自身もサラを妹と呼んでいる)。
消滅の真相
19話及び20話のヒロトの回想で彼と出会ってから消滅までが語られている。GBNを始めた当初のヒロトと交流しながら、マスダイバー事件を機にGBNに生じ始めたバグを自分の命を削りながら鎮めていた模様(ヒロトが「黒サラ」をイブが吸収している夢を見ていた)。
しかし、次第に体が限界が近づき、ある時ヒロトに頼みごとをする。
「私を………消してほしいの」
自分が人間でないことを明かし、暴走してGBNを破壊する前に自分を殺してほしいと頼むが、ヒロトがそんなことできるわけがなかった。しかし、彼が躊躇ううちに体内のバグの暴走が始まってしまい、最後の手段としてヒロトの背後にたたずんでいたコアガンダムを遠隔操作して自分を撃たせる。
最期に「妹(サラ)には言わないでほしい」 「自分のような存在を助けてほしい」そして、
「 これからも、誰かのために頑張れるヒロトでいてね 」
という言葉を残し、跡形もなく消滅した……。
余談
彼女がELダイバーであることとすでにこの世の存在ではないことは序盤から匂わされていたが、消滅の詳細は20話まではわからなかった。
連合戦の発端は「修正パッチを適用してGBN内のバグをサラもろとも一掃しよう」という機運にとある一派が反抗したことにあり、前作の終盤には「サラのサルベージに成功した後で、修正パッチで残ったバグを消去する」といった旨のセリフもあったことから、一部ファンからその時の巻き添えで消滅したのではと言う考察もあった。
劇中では第二次有志連合戦に参加した際にヒロトが敵大将機を撃墜出来る状況でありながら撃てなかった事が回想シーン等で度々描写されており、自分がイブを救えなかったのに彼らは同じ存在を救おうとしていることに嫉妬し、撃とうとしたがイヴの最期の言葉を思い出して狙いをそらしたことが判明している。
時期的にヒロトがGBNを辞めたのはこの直後であり、イヴの消滅以上に彼女の遺言を守ろうとしなかったこととリク達に八つ当たりしようとした自分への嫌悪感が直接の動機になった模様。
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