「イッツ・ショウ・タァーイム!!」
概要
SAOはゲーム開発者の茅場晶彦によって自発的なログアウトが不能で且つ、ゲームオーバーになれば本当に死んでしまうデスゲームと化していた。
当初は信じなかったプレイヤー達もそれを受け入れ、誰もがどのようなことがあろうともHPを0にしない不文律があった。本当に死んでしまうので、当然である。
が、ゲーム攻略序盤からプレイヤー同士の対立を煽って、PKを煽動するなど不穏な動きを見せるプレイヤー達の姿が見え隠れしていた。そんな中で結成されたのがこの笑う棺桶(ラフィン・コフィン)であった。
その悪辣さと恐るべき手口
上述するプレイヤーの対立を煽って、殺し合いを仕向けるのは序の口。武器や食料、水などプレイヤーが触れるものに麻痺や毒アイテムを使用して、行動不能にして殺すのが作中ではファンの間では有名。彼らが考案したかは不明だが、眠っているプレイヤーの手を動かして完全決着のデュエルを選択させて眠っている間に殺す睡眠PK、アインクラッドの外周を出口に設定した回廊結晶で外周に落として殺す、モンスターの群れに放り込むなどSAO内では数々のPKが浸透していた。
その中で、ラフィン・コフィンは数多く存在する犯罪者ギルドの中でも全てのプレイヤーの間では最も恐れられ、リーダーのPOHのカリスマ性も相まって装備やレベルこそ攻略組のプレイヤー達には及ばないが、その悪行は攻略組も恐れていた。一度は和平交渉のプレイヤーを派遣したが、逆に殺されるという交渉の余地もない殺戮集団であった。
イッツ・ショウ・タイム!!
ラフィン・コフィンの決め台詞。リーダーと幹部クラスのみがそれを用いる決め台詞で、SAOの生還者の中にはその台詞を口にした人物がラフィン・コフィンと疑ったことがある。
キャラ名に反して、太めの声に顔こそ余り見えないが整った容姿で数カ国の言語を話すなど、独特の雰囲気で高いカリスマ性を誇った。短剣に分類される人斬り包丁(メイト・チョッパー)と黒い皮ポンチョ、フードから見えるタトゥーが特徴。
赤い目が見える髑髏マスクの男。エストックの達人で、殺した相手のエストックをコレクションする趣味を持つ。言葉を少しずつ、区切って話すくせが特徴。
赤眼のザザとコンビを組んでいた短剣使い。顔をフードですっぽり覆っていて、素顔をうかがい知ることは出来ない。短剣に毒を塗ってPKを行う毒ナイフ使いとして知られている。
この他、半ば脅迫される形でラフィン・コフィンに加入した末端のプレイヤーも存在した。実行部隊と組織の水と食料、武器、回復アイテムの買い出しに出るグリーンプレイヤーなど現実の犯罪組織さながらに大きなギルドであった。
末路
ゲーム攻略が後半にさしかかったところで、ラフィン・コフィンの悪行を見かねると共にゲーム攻略の妨害までされることを恐れた攻略組が血盟騎士団と聖竜連合を始めとした討伐隊を編成。キリトとアスナもこの戦いに参加していた。
提供された情報を元にアジトへ向かい、捕縛しようと試みるが情報が漏れて奇襲を受ける。不意を突かれたが、攻略組の方がラフィン・コフィンより圧倒的に装備もレベルも高く持ち直しつつあった。
が、あくまで殺すのではなく捕縛を想定した討伐隊は殺しの快楽に溺れた敵の狂気に圧倒され、逆に恐怖して大勢が殺され、血みどろの地獄絵図が展開された。そして、キリトも恐怖に駆られて二人を殺し、ラフィン・コフィンは二十人以上、攻略組も十人以上が犠牲となった。この一件はキリトやアスナにとっては思い出したくない、最悪の出来事となっていた。
この戦いで赤眼のザザの捕縛が確認されたが、肝心のリーダーのPOHは取り逃がしており、他にも数人のプレイヤーを取り逃がすこととなった。とはいえ、壊滅したことでラフィン・コフィンの脅威は表向きは消滅した。また、情報収集や武器、回復アイテムの買い出しに出る末端のグリーンプレイヤーは捕縛されなかった。
現実世界のラフィン・コフィン
SAOがクリアされ、ラフィン・コフィンのメンバーも現実世界に帰還した。しかし、彼らの中には未だにSAOにおけるPKの快楽に溺れて現実世界で殺人衝動を燻らせる者がおり、その者が別のゲームで殺人計画を企てる。
彼らのそのあり方は未だに自分がアインクラッドの剣士という意識が残るキリトやアスナ、GGOでスナイパーである意識が根付いた少女にも通じる者があり、それらは総じて未だに心がSAOに閉じ込められた状態であった。
蘇る悪夢
死銃事件が解決した、次の年の夏……新たなる仮想世界で再びキリト達はラフィン・コフィンと戦うこととなる。
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