正式名称Little Battler Counter System(リトルバトラーカウンターシステム)
概要
ミゼルカウンターとして開発・設計が早急にすすめられた装着型パワードスーツシステム。
日本の物は主にLBX開発者山野淳一郎が、タイニーオービット社による依頼の元開発を進めている。
開発速度を早めるために既存のLBXの延長線上の技術がふんだんに使われ、現用兵器では太刀打ちできないミゼルの残滓こと「ミゼレム」を一撃で粉砕するほどである。
元々は既存のLBXをそのまま拡大したと言う山野博士曰く「雑」な開発計画が組まれていたが、その山野博士の苦言により練り直され現在の形に落ち着く事となった。
軍用兵器という性質上非常に高額であり、標準型のLBXをベースにしたものでも1機12億クレジット、特殊タイプの機体をベースとしたものならばそれ以上の価格となる。
肌の露出部分が多いが、「強化ダンボール」の技術を応用した「スキンフィールド」が装着者全体を覆っており、衝撃の大部分を吸収・拡散する。
性能は設計の元となったLBXに準じるが、「装着者の能力・精神状態」によって大きく異なり、LBCS開発におけるシンクロテストで「装着者は感性的に多感で、直情的、奔放的であることが望ましい」という調査結果が出ている。
精査の結果「思春期の少女で、身体的にもある程度の成熟が為されている者」すなわち「女子高校生」に適正者のボリュームゾーンがあると定義づけられた。
その事からLBCS適合者は「装甲娘」の通称で呼ばれる事が多い。
一応男性でも動かせた例はあるが、それでも想定出力の10%にも満たない力しか引き出せない。
開発当初は道義的な観点で積極的に行われてこなかった装着者候補選抜だったが、ミゼレム出現に際し、政府主導で全国の学園施設で緊急の適性検査が義務付けられた。
簡単なパッチテストとDNAパターン取得の簡易検査後、適性が認められれば脳波計測で最適なLBCSタイプが割り出され、性格診断の結果合格ならば、実際に装着したうえでシンクロテストを行い、問題なければ装着者とLBCSのリンクを行ってパーソナライズされる。
だが、強力な兵器を使用するのが正規の軍人ではなく「思春期女子」という危うさから、審査は念入りに行われ、最終選考に残った者は初期で50人程しかいない。
また、機体とのシンクロ条件の性質上、適性所持者には性格に癖のある女子が非常に多い。
そのため、ファンの間で「メンヘラ博覧会」とも呼ばれたりも。
ただ上記の通り、最終選考は「人類のために戦う戦士」としての人間的な適性を問う性格診断であり、LBCS適正その物はあると既に判定された者が受けるため、ここで落とされるとその落差で余計にショックを受けてしまう者もいる(マッドドッグが該当)。
また基本的にLBCS適合者は本名ではなくコードネームで呼び合っているが、その理由はLBCSの近親者は優先的に国に保護されるため、避難民による嫌がらせの対象にされる可能性が非常に高いからである。
当然、既に顔が世間に広く知られている有名人の場合は最早名前を隠しても無意味であるため、この慣しは適用されない。
ミゼルの脅威から世界を救った「レジェンド」と呼ばれるLBXプレイヤー達も女性に限るとはいえ高い適合力を秘めており、ダンボール戦機シリーズの登場人物川村アミもLBCS適合者となっている。
だがその一方で男性のレジェンドには後方支援しか出来ない現状に、忸怩たる想いを抱いている者も多い。
ちなみにDNAレベルで装着者にパーソナライズされるので一度決まったLBCSを変えるのは容易ではなく、通常は行われない。
稼働のための主なエネルギーは電力で、通常は「エターナルサイクラー」が搭載されている。
様々なメーカーが切磋琢磨しつつも互いに技術供与しながら製造しており、世界各地に工場がある。
ダンボール戦機に登場した「Dキューブ」の技術も転用されており、非装着時は通常LBXの姿になり、手のひらサイズに縮小できるが、通常のLBXに比べればずっしりとした重さ(500~800g前後)になる。この収納状態ではCCM等用いての操縦も可能だが、あくまで開発者のこだわりとして付加された「動かないこともない」レベルのものであり、通常のようなLBXバトルは望むべくもない。必要時には脳波に反応して瞬時に拡大し、身体に自動装着される。
ハッキング対策としてデータ的な無線受信機能は搭載されておらず、モニタリングデータと識別暗号含んだGPS信号を出力するのみとなっている。電子的な簡易メンテナンスは装着状態で背面のポートに有線接続、もしくは収納状態でメンテナンスプレートの上に置いて作業を行う。
シンクロリミッターの調整など、複雑なメンテナンスを行うときは、装着状態で背面にあるアナログロックキーを操作してパージ(装着状態の形状を保ったまま装着者から装備を外すこと)を行い、内側にあるポートに有線接続をして行う。
基本的に国から特別な許可を受けた者の監督が必要なため、個人で所持、運用することは認められていないが、自らの意思でミゼレム側へ加担する者も存在し、皮肉な話ではあるが、先述の最終選考の内容がこの事に拍車をかけている部分も存在する。
彼女らに与えられているLBCSはミゼレム製の物だが、山野博士とタイニーオービット社のデータを奪って建造した物で、仕様も人類側の物と変わらないのか、装着者が改心した場合、再教育を施した装着者共々そのまま人類の戦力として組み込まれる事もある(メインシナリオでの登場キャラではサラマンダーが該当)。
また、ミゼレム側にも、アンドロイドと疑似AIで代用したまがい物「疑似装甲娘」が存在し、人間が装着した本来のLBCSに比べ性能は数分の1であるものの、現用兵器に比べれば脅威となっている。
装甲娘の訓練や教育は基本的に現場の防衛軍や民間企業でそれぞれに行われているが、練度のばらつきやそもそも十分な育成環境を用意できないなどの問題が発生しており、その解決のため海道ジンが専門の育成学校「神威大門装甲学園」を設立している。
各種機能
スキンフィールド
装着者の体表に展開される防御フィールド、肌が露出している状態でも防御力を確保できるのはこの機構のおかげ。
一気に体表が外気に触れる面積が増えるためか、アキレス/ミカヅキ カリナ曰く、装甲の解除は「いきなり裸になったみたいで気持ちイイ」とのこと。
また、スキンフィールドによる防御は、装着者のみならず密着している人物にも有効であるらしく、とあるキャラクターのキャラシナリオではアキレスが、隊長をおぶった状態で音速付近の速度で現場に急行する、という行為を行っている。
一方で、LBCSの防御能力は大部分をこの機構に依存しており、使用が不可能な状態になるとまともに戦闘が行えない状態に陥る為、最大の弱点でもある。
生命維持機能
装着中、装着者の生命を可能な限り守る。
その効力は生身の状態で瀕死の重傷を負っていたとしても行動が可能になるレベルで、緊急用の応急処置としても使えなくはない。
シンクロリミッター
装着者とLBCSの過剰シンクロを防ぐ目的でLBCSに備え付けられている制限機構。
通常の場合、装着者の成長に合わせて段階的にリミッターを外していくのだが、装着者の成長速度が早すぎてリミッターをかけた状態での運用ができない場合等はリミッターを完全に解除した「ディープシンクロ」状態で運用を行う。
ディープシンクロ状態では、LBCSの各種センサーによるアシストで相手の精神感応・情報伝達信号の流れを読み取って短時間の行動予測が行える「オーバーセンス」と呼ばれる機能が使用可能になる。
一方で、ディープシンクロ状態ではLBCSが装着者の意思に応じて際限なく出力を上げていくため、適切なコントロールの加減をマスターしなければ精神的・肉体的負荷で自滅するという弱点がある。
パワーアジャスター
とある事情によって訓練時にLBCSの装着が必要なジェネラル/ヒイラギ ユウコの為に彼女のLBCSに隊長が付けた出力制限機構。
これによりLBCSを訓練着として使えるほか、任意で出力を切り替えての暴徒鎮圧なども行える。
浄化機構
イベント「夏祭り花火大作戦 絶斗!」及びハカイオー絶斗/カイバラ ヒナタ(浴衣)の個別シナリオで判明。
作戦行動中は装着解除するわけにはいかない、というLBCSの特性上備え付けられている機能、ぶっちゃけると簡易トイレ。
対象を分子レベルで分解して、LBCS外部に熱と微粒子として霧散させる。
基本機能の一つではあるのだが、分厚いマニュアルをきっちり読まないと存在を把握できないうえに、訓練環境によっては知る機会がなかったりするために、存在を知らない装甲娘も存在する…。
関連タグ
アリス・ギア・アイギス:類似要素がある。
妖怪ウォッチ:自社パロディとして登場。