概要
暗黒街で最近台頭しつつある暴力組織「ニューマフィア」のボス。暗黒街の帝王になろうという野望を抱いており、頭脳獣すら叩きのめす向こう見ずで凶暴な男だが、頭を使う事が大の苦手。両手の指を使わなければ、1桁の足し算すらろくにできず、しかも10を超えると指が足りないのでお手上げになるという有り様だった。
しかしその類稀なる凶悪さが大教授ビアスの興味を引き、ドクター・アシュラとなって生まれ変わる。
作中の活躍
■第11話
子分達がヒヒヅノーによってヒヒ人間にされた事で腹を立て、ライブマンと戦っていたヒヒヅノーを襲撃してアジトに連れ帰り、殴る蹴るの暴行を加えて屈服させた。
そしてヒヒヅノーやヒヒ人間達に銀行強盗を働かせていたが、ガードノイド・ガッシュに捕えられてヅノーベースに連行される。
■第12話
ビアス直々の教育を受けさせられて反発したものの、ビアスの底知れぬ恐ろしさに屈し、さらに「君は勉強しなかっただけなのだ。本当は天才なのだ!」と言い聞かされる内に秘めた能力が開花。自らを生体改造してドクター・アシュラになり、以降は長らくライブマンを苦しめる。
■第18話
自分から抽出・保管していた「優しさと愛する心の遺伝子」を自ら破壊し悲しむマゼンダに、丈から贈られたペンダントを届けた。
■第45話
ケンプとマゼンダに差をつけられて焦り、ハッカーヅノーを使って一気に千点頭脳になろうとするが、偶然ヅノーベースのコンピューターに隠されていたビアスの秘密を見つけてしまったために、ビアスが指輪から放ったビームで、潜んでいたトラックを爆破される。
辛うじて生きてはいたが、「ビアスの野郎、よくも俺を殺そうとしやがったな!」と叫ぶ彼の姿は、元の毒島嵐に戻ってしまっていた。「ビアスめ…落とし前をつけてやるぜ!」と言い残して気を失い、ライブマンに救助されて病院に運ばれる。
■第46話
生体改造の効果が切れてドクター・アシュラではなくなった上に、頭脳もまた元に戻ってしまい、「4足す8」を計算しようとしても指が足りずに答えが出せず、打ちひしがれる。
ビアスへの復讐の一念で、ボフラー戦闘機の爆撃の中を突っ走り、現れたバトルヅノーに生身で挑むが、もちろん歯が立たない。大原丈=イエローライオンと共に砲撃で吹き飛ばされたところを、尾村豪に助けられる。
丈は追ってきたバトルヅノーに単身挑み、それを指を咥えて見ている事しかできず、己の無力さを嘆く豪の肩を、嵐がぽんと叩いた。
「豪、4足す8はいくつだ?」
「12だけど…なぜそんな事を?」
「答えを知りたかったんだ…これで思い残す事はなくなったぜ。豪よ…俺達、妙な人生だったな」
そう言うと嵐は、丈に代わってバトルヅノーに立ち向かってゆく。
「言ったはずだぜ、落とし前は俺がつけるとな!ビアスに見せてやるぜ!俺みたいな馬鹿でも貴様らには負けねえ事をな!」
しかしやはり生身では如何ともし難く、散々に叩きのめされて倒れてしまう。だが起き上がろうとした彼の目に入ったのは、工事現場の火薬保管庫だった……
バトルヅノーと恐獣ケンプの猛攻の前に絶体絶命のライブマン。しかしそこに待ったをかけた嵐の全身には、ダイナマイトが巻きつけられていた。
「見てろよ、ビアス!!」
渾身の雄叫びを上げながら、砲撃にも怯む事なく突っ込んでゆく嵐。そして飛びついた次の瞬間大爆発が起こり、彼はバトルヅノーを道連れに壮絶な最期を遂げた。
ライブマン達は嵐の生き様に思いを馳せつつ、彼の運命を弄んだビアスへの怒りを新たにするのだった。
余談
- 嵐がバトルヅノーに特攻を仕掛ける時のBGMは、北原ミレイ「石狩挽歌」のイントロ部分。
- 当時、ビアスに天才にされた嵐を見て、「ビアス様にさらわれて天才にしてほしい」と思った視聴者が多く、個人サイト等の作品のレビューでもその意見がたびたび見られた。