概要
別冊少年マガジン2020年6・7月号より連載中。
「ご当地×勧善懲悪」という異色のテーマが本作の持ち味。
暗殺者の主人公が47都道府県の津々浦々を巡って悪人達を成敗する...というのが、主な流れ。
しかし、その暗殺にナイフなどの凶器は一切使われず、その地域の名産品やその地域ならではの常識を用いた通称「ご当地殺法」を用いるのが本作最大の特徴。
それに伴い、話の本筋を楽しむだけに留まらず、その地域の様々な雑学を得られる等旅行にも役立つ実用的な側面も持っている。
あらすじ
殺人代行業者「ミミミ観光」。
そこは、法では裁けぬ悪人によって大切な人々を失った遺族達の最後のよりどころとして、都市伝説となっていた。
そんなミミミ観光の女性暗殺者「シタミ」。
柔軟な発想力を武器に彼女は今日も日本の各地を渡り歩く一方で、失われた記憶の中の自分の故郷を探していた。
シタミの故郷とは何処なのか、そして、彼女達を狙う謎の組織との戦いの行方は如何に...
登場人物
ミミミ観光
シタミ
本作の主人公。
背は低いが出るところはしっかり出ている。
一見クールだが、ご当地殺法の為の下見は素直に楽しんでいたり、カザミの為にお土産を欠かさなかったりと、根っこの感性は年相応かつ温情に溢れている。
一方、外部の知識に関しては疎く、お土産の名所を間違える等の天然ボケをかますことも少なく無い。
暗殺者としての総合的な技術は破格の一言。
常人離れした身体能力だけでなく、その場にあるものを瞬時に有効活用する発想力と機転も持ち合わせており、ご当地殺法で常に完全犯罪を成立させている。
嘗てはとある組織に育てられており、「ST-33」というコードネームで呼ばれていた。
狭い施設の中しか知らず、外への憧れから旅行を夢見ていた。
組織で暮らす以前の記憶がなく、度々出てくる夢の景色を頼りに、自分の故郷を探している。
料理が上手い。
カザミ
ミミミ観光の窓口兼裏方役。
金髪のポニーテールが特徴の少女で、仕事の際はスーツを着ている。
シタミとは対照的にハイテンションかつ饒舌で表情豊か。
無意識に失礼な言動を取りかねないシタミの制止兼ツッコミ役。
一方で、潜入の為とは言えシタミのコスプレにやたら気合いが入る等、独特の趣味趣向の持ち主。
彼女自身は暗殺者としての技量こそ持っていないものの、機械のハッキングや情報収集等のサポーターとして活躍する。
シタミ同様組織に育てられた人物で、コードネームは「KZ-33」。
遺伝子操作によって肌の色素が極端に薄くて日光に極端に弱く、体力も余りない虚弱体質の為、基本外に出られない。
これに関してナカトミは「逃げられないようにする為」と考えている。
ナカトミ
女性警部。
ミミミ観光の協力者で、彼女らの犯行を揉み消している。
鋭い目つきと眼鏡が特徴で、言動も男勝りでややぶっきらぼう。
カザミからは「目つきが悪くて偉そうでおっぱいでかくて可愛くない感じ」とボロクソに言われている。
協力者ではあるが、二人にはご当地殺法の鉄則として「現地の方々に迷惑を掛けない」「食べ物を粗末にしない」を課しており、あくまでも事故死として十分片づけられる範疇で抑えるよう言い聞かせており、ターゲットも「死んで当然」の悪人に限らせている。
ダイエット中だが、中々上手くいっていない。
組織
名古屋弁の女性
組織からの刺客。
シタミとカザミを「野良33共」と呼んでその始末の為に様々な策を講じる。