読売ジャイアンツの蔑称。由来は2019年の日本シリーズにおいて4戦全敗した事から。
元ネタは「ハカ」などで知られる世界屈指の強豪、ラグビーニュージーランド代表の愛称のオールブラックス。
概要
2019年の巨人はシーズン優勝、CSでも阪神を撃破し勝ち進み、日本シリーズは2年連続で勝ち上がったソフトバンクとのカードとなった。しかし、直前に鈴木尚広が「一身上の都合」で退団したり、クリスチャン・ビヤヌエバが造反まがいの行動を取っていたと報じられたりするなど、開幕前から雲行きは怪しかった。
そして日本シリーズが開幕してからは坂本勇人と丸佳浩の絶不調、山本泰寛や増田大輝らの信じられないミスなどが多数もあり、かの33-4以来の日本シリーズでのスイープを喫してしまう。
温厚な人柄で知られる和田一浩を以て「日本一の戦いに相応しくない」「戦力差が歴然」などと酷評され、その体たらくには巨人ファンのみならず他球団ファン、ひいてはアンチ巨人すらも呆れ返ってしまった。
ちょうどこのシリーズ中に日本で2019ラグビーワールドカップが開催されており、日本代表が史上初となるベスト8入りを成し遂げるなど快進撃を見せていた。そのこともありラグビーへの注目度が高まっていたことから、上記の「オールブラックス」と 「対戦成績が黒星のみ(真っ黒)」を掛けたこの蔑称が作られ、なんJ界隈に於いてはスウィープ負けの事をオールブラックスと表すようになった。
その他の蔑称
オールブラックスのバカ
第3戦の9回裏、4点差の状況でソフトバンク・森唯斗が暴投するが、代走・増田大輝が無理に三塁を狙い、アウトになった場面。
5点取れば逆転できる点差であることから、ラグビーのプレーで1度に5点入るトライと掛けて「トライ狙ってる」とネタにされた。
その他のオールブラックス
日本シリーズにおける引き分けなしのスイープは2019年を含め過去6回存在する。
回数 | 年度 | した側 | された側 | 点数 | 4戦計 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1959 | 南海 | 巨人 |
| 22-12 | 南海の勝利投手は全試合で杉浦忠 |
2 | 1960 | 大洋 | 大毎 |
| 11-7 | 全試合1点差。川崎球場で日本シリーズが行われたのはこの年のみ、パリーグ初の屈辱 |
3 | 1990 | 西武 | 巨人 |
| 28-8 | 1960年の時とは逆にこちらは全試合得点差4点以上。2020年現在の両監督が現役で出場。 |
4 | 2002 | 巨人 | 西武 |
| 29-9 | 巨人は複数試合に登板した投手がゼロ |
5 | 2005 | ロッテ | 阪神 |
| 33-4 | 日本シリーズ最大得失点差最低防御率(8.63)最少安打タイ(22)最少本塁打(0)最少塁打(24)他多数 |
6 | 2019 | ソフトバンク | 巨人 |
| 23-10 | 最低チーム打率(.176)最少安打タイ(22) |
昭和初、平成初、令和初のスイープ達成相手はすべて巨人である。
後日談
巨人は2020年2月からランニングシューズを黒に統一することが発表され、「オールブラックス」は現実のものとなった。
また、春季キャンプの2日目でトークショーに登壇した原辰徳監督は「(去年の)日本シリーズにジャイアンツは出ていませんね。あまり記憶にもないですね」とブラックジョークを飛ばし、指揮官にすら日本シリーズがなかったこと扱いされてしまった。