概要
ギャオス系統の怪獣が口から発射する武器。劇中では黄色いビームのように描写されるが、本来は名前の通り300万サイクルの超音波で対象を切り裂く切断技である。
昭和版ギャオスは、音叉状の首の骨を振動させて超音波メスを撃ち出す為、首は前を向いたまま固定され、他の生物のように上下左右に動かせないとされている(平成版は普通に首を動かせている。昭和と平成では出自も生態も全く違うため、別の原理が働いていて、わざわざ首を固定する必要は無いと考えられる)。
あらゆる金属や大型建造物でさえ綺麗に真っ二つにしてしまう恐ろしい切断力を誇り、音速で放たれるので回避も極めて困難。利便性はガメラの火炎噴射やプラズマ火球よりも高いと言える。ガメラの皮膚も容易く切り裂くが、さすがに甲羅を削り取ることはできず、直撃しても目立った傷は与えられていない(出力がギャオスより高い邪神イリスの超音波メスも、よく見るとガメラの甲羅では無くジェット噴射口辺りを狙ってダメージを与えている)。
また、自分の体すら切断できてしまうので、ガメラに足を食いつかれた際は自ら切断したり、ギロンの包丁に跳ね返されて自滅してしまった事もある、
余談
『ガメラ3』にて、イリスは4本の触手の先から超音波メスを放っていうが、その猛攻を回避しきったF-15戦闘機は、特撮史上最高の航空自衛隊と言われている。
空想科学読本でお馴染みの柳田理科雄先生によると、超音波で物体を切断することは科学的には可能らしい(事実、昭和ガメラ劇中の記録映像では医療用と説明されており、映像では金属板の切断の実験が描かれていた。湯浅憲明監督は科学的解説の描写は乗り気ではなかったと言うが、荒唐無稽になりやすい設定にリアリティを与える事には成功している)。
ただし超音波単体では物は切れ無いため、ギャオスのようにビーム状にして飛ばすことは不可能。超音波で砂粒などの物体を振動させてそれで切るという形になるとのこと。ギャオスの場合は、何らかの方法で口腔を起点に一直線に細く収束させた空中分子に振動を伝え、それをさながらメスのように使っていると考えるのが妥当な線か。