概要
型式番号MS-09S。
リック・ドムIIに続いて開発された、リック・ドム、さらにはMS-09シリーズ自体の最終生産型とされる機体。高機動戦闘能力の向上が図られており、バックパックのスラスターの強化が行われている。
武装は既存のドム系MSに準じているようだが、頭部には2門のバルカン砲が増設されている。
少数機が生産されたに止まり、一年戦争中は実戦に投入されることのないまま終戦を迎えた。残存した機体は終戦時にアクシズへと移送されている。
初出はガンプラ「1/144SCALE フルカラーモデル MS-R09 リック・ドム」(旧キットのリック・ドムを塗装済みの状態で販売したもの)の組立説明書で、設定解説に加えて背面の全体図と頭部の画稿が掲載されていた。
その後、Web企画『アナハイム・ラボラトリー・ログ』で設定の掘り下げが行われた。
バリエーション
ドワス・デザート
型式番号MS-09F。
雑誌企画『F.M.S.』に登場。
ドワスの砂漠戦仕様と見られる機体。独自の武装として360mm6連装リボルバー・バズーカを携行する。
開発はドワスより早く進んだようで、終戦より1ヶ月以上前の宇宙世紀0079年11月中旬には、パミール高原でのゲリラ戦に投入されている。
なお、型番がドム・フュンフと重複しているが関連性は不明。フュンフ自体設定に謎が多い機体なので、何かしらの繋がりはあるのかもしれない。
(なお、この記事のメイン画像は本機である)
ドワス改
型式番号MS-09SS
『アナハイム・ラボラトリー・ログ』に登場。
ドワスのさらなる性能向上を目指してアクシズで開発された機体。
装甲は従来のチタン・セラミック複合材を主体としつつも一部にガンダリウム合金を採用するとともに、ジェネレーター出力・機動性もさらなる強化がなされている。
武装面では、新たに高出力型ビーム・バズーカを携行する。
宇宙世紀0084年9月、シャア・アズナブルが月のアナハイム・エレクトロニクスを訪れた際に、シャア専用機に準じた塗装を施されたドワス改が、2機のガルバルディα(うち1機は高機動型)を伴い陽動として月面都市グラナダへ接近。
アレキサンドリア級巡洋艦「アル・ギザ」を母艦とするティターンズ第7小隊と交戦し、これを全滅させた。
なお、この際にドワス改を操縦していたのはアンディであり、シャアが実際にこの機体を操縦したことがあるのかは不明である。
その後、このドワス改はアナハイム社に引き渡され、シャアがもたらしたガンダリウムγのサンプルとともに、リック・ディアスの設計ベースとして活用されることになる。