Alpine A110は、フランスの自動車メーカー アルピーヌが1963年から77年まで製造していたスポーツカー。
2017年に、ルノー傘下となったアルピーヌ・ルノーから復刻版が発売された。
概要
1961年に発表された軽量な小型スポーツカーで、ベースとなったのはルノー8である。
ボディは2人乗りの2ドア カムテールスタイルのクーペで、ごく初期にはオープントップと4人乗りのノッチバッククーペ『GT4』が存在した。
本国フランスのほか、スペイン、メキシコ、ブラジルやブルガリアでもノックダウン生産・ライセンス生産が行われた。
ヘッドライトに加えて補助灯が付くようになったのは1968年からで、特徴的なあの顔立ちになったのはこの年からである。
1977年に製造終了。後継モデルはA310。
機構
バックボーンフレームにFRP製のボディが載せられた構造である。
エンジンは水冷4気筒OHVでリアに縦置きで搭載された。最初のモデルは1L(956cc)で後に1.6L(1,605cc)まで拡大されている。生産国や改良が多岐にわたったため、様々な機種・仕様のエンジンが存在する。
モータースポーツ
1911年から[[モナコ]で行われているラリー・モンテカルロには1968年から参戦。同年総合7位(クラス優勝)。
1969年、70年には総合3位に食い込み、71年には総合優勝を果たした。
世界ラリー選手権には1973年の第一回大会から参戦。
エンジンを1.8Lに拡大し、車体のFRP製パネルはガラス繊維シートの積層数を減らして軽量化されるなど、大小様々な工夫が凝らされたコンペティションモデルが投入された。
第一回大会では13戦6勝を記録し、2位と圧倒的な差をつけて優勝。初代王者の栄冠を獲得した。
しかしながら、翌年にはランチアとフィアットに加えてフォード、トヨタの後塵を拝して5位。
75年にはポイントを重ねて3位まで持ち直したが、以降勝利を挙げていない。
A110(2017~)
2017年にジュネーブモーターショーで発表された。
オリジナルモデルと違って、エンジンはミッドシップレイアウトである。
車重は1.1t程度で、252PSを発揮する1.8L DOHC ターボエンジンが搭載される。