概要
遠い昔に雪を払い、山を切り開くことで流浪の民達にモンドという国を与えたとされる風の神。
人々に知恵と力として特に風を使った生活(風車や飛行法等など)や醸造法等を教え、自らの好む学芸と音楽から数えきれないほどの歌と祭礼を後世に残した。モンドが繁栄したのを見届けた後にどこへともなく姿を消した。
メインストーリーでの活躍
風魔龍トワリンと心を通わせたり、風神バルバトスについてやけに詳しいウェンティであったが、風魔龍を操っていたアビス教団を追う中で自身が風神バルバトスの化身であることを暗に認めた。その上で、風魔龍の涙を浄化できる異邦人こと主人公に風魔龍を救う手助けを求めた。
風魔龍トワリンの呪縛を解き彼を救った風神バルバトスであったが、風魔龍に再びモンドを守護するようには命令しなかった。自由を愛する風神バルバトスは自身にすら従って欲しくなかったのである。風魔龍に自由を命じた風神バルバトスは自身もまた、吟遊詩人・ウェンティとしてテイワットの地に自由を求めて流浪する旅にまた出向くのであった。
過去
※公式漫画からの内容
風神バルバトスはモンドの地を去って流浪の旅を送りつつも度々モンドの地に立ち寄っていた。
ある時長い眠りから覚めたバルバトスはモンドに立ち寄るが、その時のモンドは貴族達による圧政が敷かれていた。そんなモンドでバルバトスは剣闘士のヴァネッサに出会う。一族共々奴隷にされていたヴァネッサであるが、貴族達の無茶苦茶な契約に耐えて自由を手にしようとしていた。そんなヴァネッサの姿にバルバトスは手を貸すことを決意する。戦いの末ヴァネッサと民衆は圧政を打倒して自由を手にした。そして英雄ヴァネッサは西風騎士団を設立してモンドを自由の街として守る務めを果たし、神になるため空の島へと旅立った。
信条
風神バルバトスは常に自由を第一に考えて、何者にも縛られないことを信条としている。
そのためモンドには王がおらず、統治がなされていない。
だが実際のところそういった点を悪人に利用されてモンドは度々危機に陥っている。
一応大きな災いが起きた際にはバルバトス本人がモンドに現れているようだが彼自身にモンドを救う気があるのかそして力があるのかはいまいちはっきりとしない。
とは言え厳格な統治を行っている璃月や他国がいいのかといわれると一概には言えないため自由というのもまた一つの統治の形なのかもしれない。
生い立ち(伝説任務・歌仙の章のネタバレ注意)
バルバトスは元々神ではなく風の中の無数の精霊の内の一つに過ぎなかった。
2600年前、風龍廃墟に国が存在していた頃のモンドは魔神・デカラビアンによって支配されていた。
そんな時、支配からの解放を望む一人の少年の姿を見たバルバトスは彼に力を貸し、民衆と共に戦った。そして自由を勝ち取ったのである。
ウェンティとしての姿はその友達から借りたモノであり、吟遊詩人として竪琴を弾くのも彼譲りである。
ウェンティの伝説任務のラストで主人公とパイモンにそのことを話すウェンティだったが、「友達はどうなったんだ?」とパイモンが訊ねると急に歯切れが悪くなる。
その様子に全てを察した主人公はパイモンにお使いを頼むことで話を中断させた。自分を気づかってくれた主人公に、ウェンティは友達が残してくれた歌を聞かせた。
飛べ、飛べ。
飛鳥(とぶとり)のように。
ボクの代わりに世界を見て……
ボクの代わりに高い空へ。
余談
- 酒と詩が有名なモンドの神なだけあり、大の酒好きであり、酒にめっぽう強い。とあるシナリオでは37杯ほど飲んでおり、オーナーをも「尋常じゃない」と言わしめた。
- 彼の茶目っ気は今に始まったことではないらしく、ウェンティの歌う詩に曰く「氷神の持つ杖を盗み、代わりにヒルチャールの棒を置いてきた」とか。貴族に忠実な兵士を引きはがすために、岩神モラクスへのイタズラ目的で練習していた岩王帝君の印を書き込んだ、神々だけが印すことのできる神聖な印が使われたモンド売国の密約を偽造。貴族に売られる事を恐れた兵士を寝返らせたりと過去には国際問題レベルのイタズラをやっている(モラクスへのイタズラは相手が富と契約の神であったため、遂に通じることは無かった模様)。
- 陽気でお茶目な性格からは想像し難いが、風神としての歴史は古い。2000年前に魔人戦争を制して即位した最初の七神の一人であり、七神の一角のうち風神としての在位2600年は岩神モラクスの6000年に次いで第2位。他の最初の七神5人はすでに俗世から去ってしまい、モラクスも「天に還った」ため、地上に残る唯一の最初の七神となってしまった。
- 原神世界における神の強さは国と信仰の強さによると言われる。それゆえにバルバトスは自由を尊び思想を縛る事をよしとしない(=信仰を得ようとしない)自身の強さを七神最弱とあっさり言い放っている。