概要
現在秋田書店の週刊少年チャンピオンで「弱虫ペダル」が連載中。2019年までは講談社の月刊少年シリウスにて「まじもじるるも(第3部)」が連載され、両作共にテレビアニメ化を果たしたヒット作品である。
現在こそ売れっ子漫画家の一人であるものの、デビューしたのは1986年、つまり「まじもじるるも」の連載開始(2007年)から20年以上も前である。
当時は15歳という若さでプロデビューを果たし、集英社の赤塚賞も何度か受賞した。数本の読み切りを掲載したが、連載を取ることは出来なかった。
それから15年近くが経った2001年に、マガジンSPECIAL(講談社)において「サプリメン」でようやく連載デビューとなったが打ち切り。単行本すら発売されなかった。
この頃に漫画家になる夢を諦め、長崎放送に美術部スタッフとして入社したが、それでも漫画家の夢を諦められず、入社1年足らずで退社した。
2002年にチャンピオンRED(秋田書店)にて「制服ぬいだら♪」を連載開始する(全5巻)。
2005年に同誌での「電車男~でも、俺旅立つよ。~」の連載開始に伴い、「制服ぬいだら♪」は連載中断。第一部完とされていたが、単行本が売れていないことを理由に打ち切りとされてしまった。(この影響で単行本に掲載されなかった話があった)
その「電車男」も第3巻で打ち切りとなり、しかも終盤では編集部のミスにより掲載話数が逆になるという前代未聞のミスが発生してしまう。
2013年に、後述する「弱虫ペダル」のアニメ化に合わせた新装版として少年チャンピオンコミックスより上下巻で発刊。表紙レイアウトは弱ペダ単行本と合わせている。
2006年に週刊コミックバンチ(新潮社)にて「ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。」を連載。全4巻。
作者曰くもっと描きたかったとのことだが、単行本の1・2巻が売り上げ不振だったことが影響している。
このように漫画家の中でも史上稀に見るほどの悲運をくぐり抜けてきた作家の一人である。
「まじもじるるも」ですら、当初は付録小冊子の読み切り扱いとなっていたが、2007年10月号に再掲載となり、翌月号から晴れて連載開始となった。
2008年に「弱虫ペダル」が連載開始、同年に「制服ぬいだら♪」の単行本が講談社から再発売し、単行本未収録となった話が収録され、無事に全6巻を刊行した。
2013年に「弱虫ペダル」、2014年に「まじもじるるも」がアニメ化し、2015年には「弱虫ペダル」が講談社漫画賞の少年部門を受賞、秋田書店作品で同賞を受賞したのは第1回に手塚治虫が「ブラック・ジャック」で受賞して以来という快挙でもある。
漫画を描く傍ら自らもレースに出場したり、「弱虫ペダルサイクリングチーム」の監督を務めるなど、その活躍は多岐にわたる。インタビューやTV出演などで顔出しする際はほぼ必ず上に総北ジャージを着ている。
デビューから30年以上も諦めずに漫画家として頑張ってきた、これからの彼の更なる活躍に期待したい。
関連タグ
※同名のエロ漫画家わたなべわたるもいる。