空母(地球側)
くうぼちきゅうがわもしくはちきゅうがわくうぼ
概要
『宇宙戦艦ヤマト2』で登場した、地球防衛軍の宇宙空母。劇中及び資料では単に空母としか呼ばれてない。
純正宇宙空母ではなく、主力戦艦の後部を甲板に置き換えただけの艦艇で、ある意味で戦闘空母とも言える。またゲーム版ではリデザインされて『主力戦艦改級戦闘空母』として登場。
未登場ながら、『復活篇』でもリデザインした空母が存在していた。
解説
アニメ版
『宇宙戦艦ヤマト2』でのみ登場した、地球側の宇宙空母である。全シリーズ通して貴重な地球艦隊の空母であり、登場も本作のみというマイナーな艦である。戦艦と空母の性質を兼ね備えたハイブリッド艦で、旧大日本帝国海軍の航空戦艦伊勢、日向を彷彿とさせるデザインである。
本級は主力戦艦の後部を大改造して建造された空母で、名前に反して純粋な宇宙空母ではない。どれほどの搭載機数を誇るのかは謎のままだが、戦艦と空母の折衷的な設計であることからさほど多くはないのではと推測されている。参考までに、同じく戦艦と空母の両方の性質を持つヤマトの搭載機数は(ハッキリとは決まっていないのだが)30機から40機前後であるとされている。
なお、本級は主力戦艦の性質を受け持っている分、三連装ショックカノン砲塔2基、拡散波動砲1門、という空母としては破格と言ってよい砲撃能力を有している。ただ、対空兵装は充実しているとは言い難く、直衛が不可欠である。
大元の主力戦艦は宮武一貴デザインだが、彼を含むスタジオぬえは前作『さらば宇宙戦艦ヤマト』を最後にヤマトシリーズを降板したため、本級のデザインは松本零士のアシスタントの板橋克己によるもの。
ゲーム版(プレイステーション)
アニメのTV版と映画版を兼ね備えたTVゲーム、PS版『さらば宇宙戦艦ヤマト』及び、PS2版三部作では、リデザインを施されて再登場を果たしている。こちらはオリジナル同様に第3砲塔を撤去しているものの、第1主砲と第2主砲、及び艦橋を艦の中心軸から右側に移動させ、空いた左側に空母の甲板を備えると言う、アングルドデッキ方式を採用している。
デザインネタ元はソビエトのキエフ級航空母艦(もっというと2番艦ミンスク)であるとインタビューで述べられており、実際それを沸騰させるデザインである。またPS2版では、波動砲搭載型と未搭載型の2種類が登場している他、これら空母は足の遅い艦艇であると設定されている。
デザインは宮武一貴が担当している。
リメイク版
『宇宙戦艦ヤマト2』のリメイクである『宇宙戦艦ヤマト2202』では残念ながら登場しない。
しかし、その続編の『宇宙戦艦ヤマト2205』にて先行情報として公開されたラフ設定画の中に本艦が確認された。しかも複数種類が登場する模様。確認できるのは「宇宙戦艦ヤマト2202 コンサート2019」で公開された映像(Blu-rayにも収録)と、その1か月半後に発行されたヤマトクルー会報誌。
1種類目はアニメ版をリファインした「標準的空母」と仮名がついたタイプ。オリジナルほぼそのままだが、空母としての能力に説得力を持たせるためか飛行甲板はオリジナルより広く長めになり、全長はヤマトより大きい340mとなっている(飛行甲板は目測で160m強)。
2種類目は新規デザインで、主砲塔をすべて撤去し、艦橋を右舷側に寄せて全通甲板としたタイプ。飛行甲板にはアングルドデッキもスキージャンプもないため、現実の現用艦で例えるとヘリ空母や揚陸艦に近い見た目。
はっきり確認できるのはこの2つだが、会報誌に掲載されたうちの片方は一見アニメ版のように見えるものの、よく見ると甲板のマーキングやライン、舷側のパーツなどが微妙に異なる(本当にごくわずかなうえに他の部分はぴったり重なるので単にラフが推敲されただけかもしれないが…)。また、同ページ中央に斜めにラインが入った飛行甲板の絵が埋もれている。このことからアングルドデッキを備えた3種類目も存在する可能性がある。そうなると『2199』のガイペロン級のように、アニメ版・ゲーム版・新規の3タイプが登場というファンには嬉しい仕様になるかもしれない。
とはいうものの、3種類目はまだ憶測の域を出ず、2種類目も胴体部分のデザインが結構異なっておりひょっとしたら完全な新型艦かもしれないため、続報が待たれる状態である。
宇宙戦艦ヤマト2
空母
- 全長、不明
- 全幅、不明
- 全高、不明
- 機関、主機×1基、中機関?×4基、補助×5基
- 兵装
・波動砲×1門
・三連装ショックカノン砲塔×2基
・連装対空パルスレーザー機銃×2機
・三連装対空パルスレーザー機銃×2機
- 搭載機、機数は不明
・「コスモタイガーⅡ」
・「コスモタイガーⅡ改雷撃機」
性能
劇中でも設定でもそこまで詳細な性能は語られていない。空母としての航空機戦力と、戦艦としての艦砲射撃を備えているハイブリッド艦・・・・・・と言えば聞こえは良いが、見方によっては中途半端な戦闘艦とも言え、確認できる数も5隻のみという少数建造であった(※)。
攻撃性能において、純正空母としての航空戦力は心許ないものの、ガトランティス軍機動部隊の壊滅に貢献しているため、決して二流戦力とは言い難い。また劇中では未使用だったが、波動砲やショックカノンも備えているため、敵艦遭遇時には単艦でも対処可能なレベルであろうと考えられる。
防御性能において、戦艦譲りの装甲を受け継いでいると考えられるが、詳細は不明。対空防御における機銃搭載数が圧倒的に少ないため、単艦での行動では敵航空戦力への対処は非常に難しいと考えられ、護衛艦の存在が必須であると考慮する。
航行性能において、ゲーム版では足が遅いとされているが、こちらは不明である。ただし、白色彗星の重力に逆らえずに飲み込まれてしまったことを考えると、加速性能等は低いのではと推測される。
※ シリーズは違うが、『宇宙戦艦ヤマト2199』においてガミラス軍のゲルバデス級航宙戦闘母艦は、中途半端な性能とコスト高な建造費故に少数建造に留まっている例がある。
経歴
劇中で登場したのは5隻。ただしヤマト機動部隊として参加したのは3隻のみで、残り2隻がどこにいたのかは不明。
圧倒的数に勝るガトランティス機動部隊への奇襲部隊として同行し、土星衛星フェーベ宙域にて機動部隊を発見。ヤマトのコスモタイガー隊の先制攻撃の後を継いで、雷撃攻撃を実行。ガトランティス機動部隊の空母に大打撃を与える事に成功した。
その後はヤマト共にバルゼー艦隊の後背を突いて本隊との連携を図った。しかし、バルゼー艦隊撃破直後に現れた白色彗星によって吸い込まれてしまい、3隻とも帰らぬ艦となってしまった。
ちなみにPCソフト版のタイピングゲームでは、空母が敵機動部隊へ向けて砲撃戦を挑んでいるというシーンが確認できる。
ゲーム版
戦艦改級戦闘空母
- 全長、不明(主力戦艦の約1.4倍)
- 全幅、不明
- 全高、不明
- 機関、主機×1基、中機関?×4基、補助×5基
- 兵装
・波動砲×1門(又は未装備)
・三連装ショックカノン砲塔×2基
・副砲×1基(ゲーム中の発砲箇所からして艦橋基の後方だと思われるが、詳しくは不明)
・連装対空パルスレーザー機銃×2機
・三連装対空パルスレーザー機銃×2機
- 搭載機、機数は不明
・「弐式艦上中距離爆撃機」
- 艦名「まつしま」「天城」「葛城」「大鳳」「ラングレー」「イラストリアス」
性能
攻撃性能において、搭載している艦載機が中距離爆撃機である事から、艦隊攻撃を主としている模様。砲撃性能は戦艦譲りで問題は無い。ただし波動砲搭載型と非搭載型の2種がある。
防御性能において、戦艦並みの装甲を誇る為、耐久には定評があり簡単には沈まない。対空性能も有しているため、ゲーム中では艦載機とミサイルの迎撃担当艦として役に立てる艦である。
航行性能において、足の遅さが致命的である。そのため部隊編成で当艦を編入すると全体の足が遅くなるために注意。波動砲チャージとなるとさらに遅くなる。
経歴
ガトランティス帝国の時には、「まつしま」が1隻のみ登場している。ヤマトともに機動部隊撃滅に参加している・・・・・・が、プレイヤー次第では当艦が発艦させる前に自前のコスモタイガー隊で機動部隊を殲滅する事もある為、活躍しないことも・・・・・・。その後は地球艦隊本隊と合流することになるが、後背からガトランティス本隊が襲い掛かってきて、撃沈される。(どうやっても命令を受け付けないので、撃沈は回避不可能)
暗黒星団帝国の時には、全部で5隻存在している。殆どが対艦兵装を有した艦載機のみを搭載している。速度の遅さが致命的であるものの、持ち前の砲火と対空迎撃能力によって、敵駆逐艦等のミサイル攻撃に対処できるのは大きな利点である。
空母(仮称)
※↓こちらは、あくまでイメージ図になります。
- 全長、不明
- 全幅、不明
- 全高、不明
- 機関、不明
- 兵装
・波動砲×1門
・三連装ショックカノン砲塔×2基
・対空パルスレーザー機銃×不明(ドレッドノート級主力戦艦を継承しているなら装備してる可能性有)
- 搭載機、機数は不明