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概要

地球防衛軍が、ガミラス帝国との戦争後に建造した主力戦闘艦。

艦型は、量産性に適したと思われる直線的な紡錘型をしており、のちに建造された艦隊旗艦であるアンドロメダと共通したものである。

艦橋もヤマトを意識した様な塔型であるが、より前後に長い大型のもので、煙突は装備していない。

具体的に何かは不明だが、増槽を思わせるタンク状のパーツを艦底部に2つ備えており、当然ながら機関は波動機関を搭載。防御面に関しては不明である。

「主力戦艦」という名の通り、前述の「さらば」と「ヤマト2」では量産型の戦艦として多数登場している。地球防衛軍艦隊の主力として、艦隊旗艦アンドロメダと共に白色彗星帝国の艦隊と戦い、その印象を大勢の視聴者やファンに残した。

初登場は映画さらば宇宙戦艦ヤマト」、テレビシリーズ「宇宙戦艦ヤマト2」にも登場したが、それ以降のシリーズや映画には登場することはなかった。

評価の高いデザイン

メカニックデザインを手がけたのは、スタジオぬえ宮武一貴

当初、主力戦艦は、言うなれば「名前のないモブキャラ」のような存在であった。

宮武氏はアンドロメダのあとに主力戦艦をデザインしており、言わば「アンドロメダの縮小版」いう印象が強い。

ただし、劇中設定では主力戦艦を基にアンドロメダが開発されたとされる。

地球防衛軍艦隊の艦船の中で、ヤマトとアンドロメダ、ゆきかぜ以降で、まともに名前を与えられた艦が登場するのは宇宙戦艦ヤマトⅢ以降。しかも、前述のように、主力戦艦は「さらば」と「ヤマト2」以外では全く登場しないため、各艦の名前は定まっていなかった。

しかし、そのデザインは「モブ」という域を越えており、多くの視聴者やファンに強い印象を残した。

現代で言う「量産メカ好き」に注目された、黎明期のモブメカであろう。

宇宙戦艦ヤマト2 & さらば宇宙戦艦ヤマト

スペック

  • 全長、242m
  • 全幅、45.8m
  • 基準排水量、55,000t
  • 兵装

・艦首拡散波動砲×1門(ゲーム版では収束型波動砲仕様も存在)

・三連装46cm衝撃砲(ショックカノン)×3基(宇宙空母型は2基)

・六連装大型艦橋砲×1基

・固定式四連装舷側砲塔×2基

・対空パルスレーザー砲×10門(宇宙空母型は12門)

・ミサイルランチャー×10門

  • 主機、波動エンジン×1基
  • 補機、補助エンジン×2基

攻撃性能において、本級が搭載している兵装は、全てヤマトと同類のショックカノンであり、それを3連装3基計9門装備して主兵装としている。

さらに決戦兵器拡散波動砲も装備し、一隻でも旧世代の艦艇で構成された艦隊とは比較にならないほどの戦闘力を有している。

拡散波動砲においては、メディアによって2門とする所もあるが、1門の設定が通説になっている。

なお、対空火器は10門とあるが、パルスレーザーが連装2基と三連装2基というもので、ヤマトに比して非常に少ない。

しかし、「さらば」では密集隊形を組み主砲による遠距離迎撃とパルスレーザーによる近接防空によってバルゼー艦隊の空襲を退けている。

装甲および耐久力に関しては、被弾場面が省略され爆沈する場面のみが映るケースが多い関係で劇中描写が少なく、どの程度の装甲と耐久性を有しているかも不明。

「さらば」では潜空艦の雷撃で少なくとも一隻が大破しているがやはり何発被弾したかの描写もない。「2」では火炎直撃砲により多くの艦が消滅させられている、これも超兵器ゆえに参考にならない。

航行性能においては、波動エンジンを搭載しているため、ヤマトと同等の性能である事と推測できる。

なお、ゲーム版においては外宇宙航行のための設備が省略されているとされるが、暗黒星団帝国戦役において外宇宙航海可能な描写がある。白色彗星帝国戦役後に追加装備されたのだろうか?

ヤマトと同様、艦尾下部に艦載機発進のハッチがあり、コスモタイガーⅡを搭載しているとされていたが、劇中で発進シーンはなかった。

なおゲーム版では、このハッチは無かったことにされている。

経歴(劇場版)

劇場版「さらば宇宙戦艦ヤマト」の劇中では、既に数十を数える拡散波動砲装備艦(バルゼー艦隊来襲時点でアンドロメダを含め戦艦は36隻(=主力戦艦は35隻))が戦列に参加しており、すべてこの戦力に地球政府高官達はみな慢心しきっていた。

事実バルゼー率いる機動艦隊との戦闘では終始戦闘の主導権こそ許すものの波状攻撃の多くを凌ぎ切り、アンドロメダの拡散波動砲によって返り討ちに遭わせている。

この際主力戦艦がはっきり戦闘している場面が最初の空襲時にしかなく、あとはアンドロメダの戦闘場面しか描かれていない。

その後、残存艦艇と共に、白色彗星帝国(彗星状態)本体へ拡散波動砲を一斉射するも通用せず、そのまま全ての艦がアンドロメダと共に白色彗星の高圧ガスの渦に引きずりこまれ破壊され、あっけなく全滅してしまった。

経歴(TV版)

TV版の「ヤマト2」においてはアンドロメダ率いる連合艦隊だけでなくヒペリオン艦隊などの衛星所属艦隊に旗艦として配備されているが、ヒペリオン艦隊旗艦はロクに砲撃が当たらないまま大戦艦の衝撃砲によって返り討ちに遭い、活躍できぬままに爆沈してしまっている。

さらにその後も連合艦隊本隊の主力戦艦はバルゼー艦隊旗艦メダルーザによる火炎直撃砲により消滅させられる艦が続出する。しかし土方竜提督の機転で形勢が逆転し、火炎直撃砲の暴発によって発生した乱気流に翻弄されるバルゼー艦隊をショックカノンの一撃のもとに次々と屠り、ただ一隻残った旗艦メダルーザも集中砲火により宇宙の塵と変えた。

しかし、直後に出現した白色彗星への攻撃では高圧ガス帯こそ振り払うことには成功するものの、都市帝国の回転リングからのミサイル攻撃により全滅。

正確に言うならば、ガスを取っ払った直後に都市帝国へ突撃開始したのを最後に画面から消えており、都市帝国がミサイル攻撃を開始した時点でアンドロメダ1隻だけになっている。

最後に残ったアンドロメダもミサイルが多数被弾して制御不能となり、都市帝国の回転リングに激突して爆沈した。

ゲーム版

「さらば」が公開されてから22年後の2000年5月2日。プレイステーション用ゲームとして、「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」が発売された。

その劇中にも主力戦艦は登場し、総参謀長の座乗する「薩摩」という名前を与えられた主力戦艦が、ヤマトと行動を共にすることになる。操作も可能。

また、その4年後からプレイステーション2用ゲームとして、「イスカンダルへの追憶」、「暗黒星団帝国の逆襲」「二重銀河の崩壊」という、俗に言う「三部作」が発売され、劇中では薩摩の他、「加賀」、「メリーランド」、「蝦夷」、「アイル・オブ・スカイ」などの名前を与えられた主力戦艦が登場する。

さらに、PS2でのゲーム三部作では、主力戦艦の前期型と後期型、無人艦や戦闘空母型などの派生型が多数登場している。

メカニックデザインは、宮武一貴が改めてやり直し、艦体前部が旧作アニメ版よりも延長され、よりスマートな印象となっている。

前期型

前期型は、白色彗星帝国との戦いに参加したものの、ダメージを受けて戦列から離脱した艦となっている。艦首に拡散波動砲を、三連装の主砲を3基装備している。

艦体色は原作と同じで、青みがかったグレー(ブルーグレー)となっている。同型艦は「薩摩」「比叡」「榛名」「扶桑」「山城」「加賀」。

後期型(甲型、乙型)

後期型は前期型の拡散波動砲に代わり、ヤマトと同じく収束型の波動砲を装備している。甲型は砲撃命中時の威力にやや補正があり乙型は速力と機動性に優れるとされる。それ以外では特に変更点がなく、外見的には艦体色を除けば前期型とほぼ同じ。

カラーバリエーションは、紺色(甲型)と、クリーム色(乙型)の2種類がある。同型艦は甲型が「蝦夷」「ネヴァダ」「ドレッドノート」、乙型が「メリーランド」「アイル・オブ・スカイ」「金剛」。

亜種型(丙型)

波動砲を撤去した戦艦で、ゲームならではのオリジナル設定戦艦である。「ロイヤルオーク」「イリノイ」「アーカンソー」という名の艦がそれであり、波動砲を撤去されている代わりに、防御性能を高くされている。また戦艦譲りの強力な主砲はそのままなので、決して役に立たない艦ではない。艦首周りの塗装は前期型に比べやや薄いクリーム色でノズル周りはほかの型と違い黒系となっている。

防衛軍実験型戦艦

主力戦艦を基にした無人制御型戦艦。「無人戦艦」とも言われる。

参謀長直属の艦隊として火星~木星間小惑星帯に配備され、地球から無断で発進したヤマトを迎撃する。『ヤマト2』に登場した戦闘衛星の役回りを担っている。

宇宙空母

主力戦艦の派生形として登場。詳しくは空母(地球側)へ。

宇宙戦艦ヤマト復活篇

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